フラット35の「留保」ってどういう意味?

「社会人になって年収も上がってきたし、そろそろ家でも買おうかな」と思っている方もいますよね。

「家を一括で購入するのは厳しいから住宅ローンを利用しよう」という方もいるのでは。

住宅ローンのフラット35に申し込んだ際に「留保」という審査結果が出たことで審査に落ちてしまったのでは?と思う方も多いはず。

通常の住宅ローンの審査で「留保」といった審査結果を見かけた方はほとんどないですよね。

ここではフラット35で「留保」の審査結果が出た方に留保の意味と審査を無事に通過するためのコツについて詳しく説明していきます。

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フラット35の審査内容は特殊

フラット35の審査内容は一般的な住宅ローンの審査とは違って特殊です。

一般的な金融機関では審査する金融機関と貸し出しする金融機関が同一になります。

しかし、フラット35の場合は民間の金融機関が事前審査を行った後に住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が本審査を行います。

なんだか珍しい審査方法ですよね。

まとめるとフラット35は審査機関と貸し出し機関が違うということですね。

それでは次にフラット35の「事前審査」と「本審査」についてお話していきます。

事前審査とは

事前審査では信用機関と申し込み内容の確認を行います。

最初に伝えておくと、事前審査が通過しても本審査が通過しないと融資はおりません。
事前審査の結果は「承認」・「否決」・「留保」の3種類に分けられています。

「留保」というのは審査結果の1つです。

「承認」若しくは「留保」の場合の審査結果が出た場合のみ本審査に進むことができます。

「留保」という言葉を見ると本審査に進めないのでは?と思う方もいるのではないでしょうか。

安心してください。「留保」でも本審査に進むことが可能です。

住宅ローンの仮審査・事前審査とは?審査基準や通過のポイントを紹介

事前審査結果3種類について

ここではフラット35の事前審査の結果の3パターンについて解説します。

以下の3パターンがフラット35の事前審査結果です。

  • 承認
  • 留保
  • 否決

それでは3つの事前審査結果を簡単に解説しますね。

「承認」は事前審査通過

事前審査結果で「承認」であれば事前審査は通過となります。

ここでいう「承認」は言葉通り無事に事前審査を通過しましたという意味ですね。

「承認」に関してはそれほど説明する必要がないので割愛します。

「留保」も事前審査通過

ここにくる皆さんの多くが「留保」について何だろう?と思っている方ですよね。

「留保」でも本審査に進むことができます。

事前審査は通過できますが、最終的な判断は本審査に任せるという意味です。

つまり「留保」だからといって審査が落ちたというわけではありません。

がっかりする必要もないのです。

審査に問題があって審査落ちする場合は「否決」という審査結果になります。

留保の理由は様々です。

他社から借り入れがあることや転職したばかりで職歴が浅い等、多岐に渡ります。

いずれにしても本審査に進むことはできるので本審査次第で住宅ローンがおりるかが決まります。

「否決」は審査落ち

「否決」は文字通り審査落ちという意味です。

否決の理由は人によって異なります。

否決の理由として税金を滞納していることや支払い料金を遅延していたことが過去にあるなどの理由が挙げられますね。

本審査とは

本審査では審査基準をしっかりと満たしているかを確認します。

個人の信用情報のみならず、独自の審査基準を満たしているかが審査通過のカギとなります。

事前審査に通過しても本審査を通過しなければ審査に住宅ローンを受けることができません。

本審査で問題が無ければ融資を受けることができます。

住宅ローンの本審査とは?審査に通るためのポイントを紹介!

なぜ留保という審査基準があるのか?

先ほどお話した通り、フラット35には審査機関が2つ存在します。

審査機関が2つ存在することが「留保」という審査基準がある理由です。

民間の金融機関では審査機関と貸し出し機関が同一になります。

フラット35は本審査と事前審査で異なる機関が審査を行います。

したがって事前審査機関が全てを一貫して判断できません。

審査に通過するためのコツ

それではフラット35の審査を通過するためのコツについてお話ししていきましょう。

審査通過のコツは主に3つです。

  • 他社の借り入れを全て返済する
  • 総返済負担率が合っているか
  • 技術要件の確認

この3つが審査を通過するポイントになります。

他社の借り入れを全て返済する

他社の借り入れを全て返済することが審査を通過するための1つ目のポイントです。

審査では税金やローンの支払いについて期日を守って返済しているかという部分をチェックされます。

これはフラット35だけではなく、お金を借りるならどこの機関でも確認されるポイントです。

これまでにクレジットカードの滞納や税金の未払いがあると個人の信用情報に傷がつきます。

信用情報に傷がついていると審査が通過しにくくなるため、注意が必要です。

審査の際は直近の借り入れ状況だけではなく、過去に借り入れた金額も全て含めて確認します。

審査を受ける前までに自分の返済ができているかを確認しておきましょう。

総返済負担率が合っているか

総返済負担率という言葉をきいたことはありますか?

総返済負担率とは年収に対する総借り入れ金額の割合のことです。

フラット35の返済額だけでなく車やそのほかのカードローンも含みます。

総返済負担率とは年収に見合った返済ができるかという指標のことです。

お金を貸す立場からすれば「この人にお金を貸してもしっかり返済できるのだろうか?」ということは気になりますよね。

あなたがお金を貸す際もその人がちゃんと返してくれるかということをチェックすると思います。

明らかに返済できない人にお金を貸しても返済してもらえなければ貸す側は赤字になってしまいます。

審査を通過するためにも、あらかじめ借り入れ金額の総額を確認しておきましょう。

借り入れ金額の割合はあなたの年収によって異なりますので注意が必要です。

まずは自分の総返済負担率を把握しましょう。

総返済負担率は以下のとおりです。

総借入額÷年収=総返済負担率

上記の式に当てはめて年収400万円未満の場合は30パーセント、400万円以上の場合は35パーセントを超えていないかを確認しましょう。

基準となる割合を超えてしまう場合は不必要なものを選定して解約若しくは完済することをおすすめします。

審査を通過するためにもできるだけ総返済負担率を下げておきましょう。

技術要件の確認

フラット35を利用する場合、対象となる住宅に技術基準があります。

フラット35では他の民間の住宅ローンとは違い、住宅の断熱性や耐久性の技術基準を機構が定めることでお客様の住宅が基準を満たす住宅であるかというチェックをします。

よりよい住まいづくりを提供したいという意味からフラット35独自で定めた基準です。

技術基準は住宅とマンションによって異なります。

中古住宅と中古マンションを例に挙げてご説明していきます。

中古住宅の場合

中古住宅の場合は購入金額が税込み1億円以下で1戸建てや重ね建て等の住宅が対象です。

そのほかにも70㎡以上の床面積があるということが条件になっているので注意しましょう。

中古マンションの場合

中古マンションの場合は床面積30㎡以上以外の条件以外はほとんど一戸建てと変わりません。

住宅金融支援機構が定める技術基準に適合しているかということを証明できれば大丈夫です。

住宅とマンションの違いをしっかりとおさえておきましょう。

担当エージェントの力量にもよる

フラット35は窓口の担当者によっても借りられる場合と借りられない場合あります。

「なんだか気まぐれだな」と思う方もいますよね。

しかし、これはフラット35だけに限ったことではないのです。

融資の審査においては担当者によって結果が異なるということは多々あります。

受け持つ担当者によって基準も異なるため、知り合いが審査をしている場合はその知り合いに頼むと借り入れしやすくなることもあります。

もしもフラット35の審査に落ちてしまったら

フラット35の審査に落ちてしまうこともありますよね。

しかし、一回の審査で落ちても再審査ができないというわけではありません。

審査落ちしても対策を行えば再審査で通過することもあります。

まずは審査落ちの理由を考えて再審査にのぞみましょう。

自己資金を増やそう

自己資金がないことで審査落ちすることもあります。

しっかりと自己資金を作ることができれば審査も通過しやすくなりますよね。

フラット35は自己資金1割以上で適用金利が引き下げられます。

自己資金を増やすことで再審査を有利に進めましょう。

別の金融機関で再審査する

フラット35は取扱金融機関によって審査の通過率が異なります。

審査落ちした時に利用した銀行ではなく他の銀行で再審査すれば通過する可能性があります。

再審査する場合は審査落ちした銀行以外の銀行を使ってみてください。

再審査時の注意点

ここまで再審査についてお話をしてきましたが、再審査に向けて注意点があります。

注意することは再審査までの期間は少なくとも半年以上空けてください。

一度審査されると個人信用情報が登録されます。

審査したばかりなのに再審査するとマイナスイメージがつき、審査が通りにくくなります。

審査落ちしてすぐに再審査すると、いつまでも審査が通過しません。

審査の悪循環ですね。

再審査の際は半年以上の期間を空けて審査にのぞみましょう。

まとめ

フラット35は事前審査と本審査で異なる金融機関が審査しています。

そのため、事前審査結果に「留保」という審査結果が存在します。

「留保」は審査落ちという意味ではなく、事前審査は通過させるけど本審査に結果をゆだねますよという意味です。

審査を無事に通過するためにもほかのローンや未払い金はしっかりと完済しておきましょう。

審査落ちしてしまった場合にも落ち込む必要はありません。

審査は一度だけではないです。

再審査も可能なので、半年以上の期間を空けて再審査もできます。

フラット35で「留保」という審査結果が出ても本審査で通過する可能性は大いにあるのでまずは本審査の結果を待ちましょうね。

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