住宅ローンの返済と貯金のどちらを優先するべき?両立する方法

「自分の家を購入したいけど、将来のために貯金もしたい…。」
「住宅ローンを利用し始めてから、お金に余裕ができたのですが、繰り上げ返済と貯金のどちらを優先するべきなのでしょうか?」

住宅ローンの利用を考えている方はこのような疑問を持っている方もいるかと思います。

自分の家が欲しいと思っても、将来のための貯金ができないと不安ですよね。

また、住宅ローンを利用し始めてから貯金をするのか、繰り上げ返済をして将来的に支払う金額を少なくするのか、どちらがお得になるのか知りたい方も多いです。

このようなことで迷ってしまい、なかなか住宅ローンに手を出せない方がいます。

今回の記事では、これらの疑問を解決し、双方の注意点も解説します。

住宅ローンを利用して家を購入しようと考えている方は是非参考にしてください。

【この記事でわかること】

  • 住宅ローンの返済と貯金のメリット・デメリット
  • 住宅ローンの返済を優先するべき人
  • 住宅ローンの貯金を優先するべき人
  • 住宅ローンと貯金を両立する方法

※本ページにはPRが含まれます。

住宅ローンの繰り上げ返済と貯金のどちらを優先するべき?

家の模型を持っている悩む女性繰り上げ返済と貯金のメリット・デメリットについて解説してきましたが、結局どちらを優先するべきなのかわからない方もいるでしょう。

最後に、繰り上げ返済と貯金のどちらを優先するべきなのか解説します。

結論から言ってしまうと、人によって異なります。

繰り上げ返済を優先するべき人と貯金を優先するべき人の両方を具体的に解説します。

繰り上げ返済を優先するべき人

繰り上げ返済を優先するべき人は以下の通りです。

  • 総支払金額をできるだけ減らしたい人
  • 貯金に余裕がある人
  • 金利が高い人

これらに当てはまるのであれば、繰り上げ返済を利用した方がいいでしょう。

貯蓄がある程度あり、総返済金額を減らしたいのであれば、早いうちから繰り上げ返済をしておきましょう。

早ければ早いほど、金利を減らすことができるので、繰り上げ返済はなるべく早くすることをおすすめします。

住宅ローンの繰り上げ返済よりも借り換えのほうがお得になることもある

繰り上げ返済をするよりも、住宅ローンの借り換えをしたほうがお得になる可能性もあります。

住宅ローンの借り換えとは、現在利用している住宅ローンの金利よりも借り換えする際の金利のほうが低いときに、総返済金額を減らすことができる方法です。

無理に繰り上げ返済をするよりも、借り換えしたほうが総返済金額を減らすことができる可能性があります。

そのため、繰り上げ返済を考えている方は借り換えも考えてみましょう。

住宅ローンの借り換えとは?どんなメリットがあるの?徹底解説

貯金を優先するべき人

貯金を優先するべき人は以下の通りです。

  • 将来の不安を取り除きたい人
  • 生活費用を貯められていない人

貯金は、将来的な不安を取り除くための最大の方法とも言えるため、老後のことを考えている方は、貯蓄を優先してもいいでしょう。

また、ある程度の緊急事態に対応できるだけの貯金がないのであれば、優先して貯金しましょう。

繰り上げ返済をすることで、将来的に支払う金額は減らすことができますが、今緊急事態が起きてしまって、対応できなければ意味がありません。

最優先は今にしておきましょう。

また、貯金は目標金額を決めておくことをおすすめします。

例えば、一年間病気で治療をしなければならないとなった際には、300万円程度貯金があると安心して生活することができます。

もしこれくらいの金額を貯められていないのであれば、300万円を貯金の目標をして定めておきましょう。

また、家族がいるのであれば、それを含めた金額を貯金しておくことをおすすめします。

仮に、これだけの貯金ができているのであれば、繰り上げ返済をしたほうが最終的にお得になるので、貯金のしすぎには注意しましょう。

住宅ローンの繰り上げ返済と貯金のどちらがお得?

ここまで住宅ローンと貯金の両立について解説しました。

ここからは、住宅ローンの繰り上げ返済と貯金のどちらがお得なのかについて解説します。

そもそも、住宅ローンの繰り上げ返済とは、毎月の返済金額とは別に返済する方法です。

総返済金額を減らすことができるため、利息が削られて効率的に返済することができる制度です。

このようなメリットがあるため、基本的には貯金よりも住宅ローンの繰り上げ返済を優先したほうがいいです。

貯金をしていては、総支払金額は減らせませんが、繰り上げ返済をすることで総支払金額を減らすことができるからですね。

ただし、繰り上げ返済と貯金のそれぞれにメリット・デメリットがあるので紹介します。

繰り上げ返済のメリット

まずは繰り上げ返済のメリットについて解説します。

繰り上げ返済のメリットは以下の通りです。

  • 利息を減らして総支払金額を減らすことができる
  • 繰り上げ返済をすることで保証料が戻ってくることもある

これらについて解説します。

利息を減らして総支払金額を減らすことができる

先程も紹介しましたが、繰り上げ返済では利息を減らして総支払金額を減らすことができます。

結果として、大幅に返済金額を減らすことができるので、おすすめです。

繰り上げ返済をすることで保証料が戻ってくることもある

繰り上げ返済をすると、保証料が戻って来ることもあります。

これに関しては、返済金額や繰り上げ返済をする時期、金融機関によって異なっているため、確認する必要があります。

繰り上げ返済を考えている方は、利用している金融機関に確認してみましょう。

繰り上げ返済のデメリット

次は繰り上げ返済のデメリットについて解説します。

繰り上げ返済のデメリットは以下の通りです。

  • 生活に支障が出る可能性がある
  • 貯金ができない
  • 繰り上げ返済に手数料がかかることもある

これらについて解説します。

生活に支障が出る可能性がある

繰り上げ返済をして総返済金額を減らすことができるのは、とてもいいメリットですが、そのせいで生活に支障が出てしまうこともあります。

ある程度貯金があって、繰り上げ返済をするのであれば問題ありませんが、カツカツの状態で繰り上げ返済をすることはおすすめできません。

例えば、自分が病気で倒れてお金が必要になる際、家族が病気になってしまった際に大きなお金を出すことができるでしょうか?

このような緊急事態にも対応できるほどの貯蓄があれば繰り上げ返済をしても問題ないでしょう。

しかし、緊急事態に対応できるほどの貯蓄がないのであれば、繰り上げ返済はやめたほうがいいですね。

貯金ができない

繰り上げ返済を行うということは、貯金にお金を回すことができないということです。

その分のお金を繰り上げ返済に使っているので当然といえば当然ですね。

貯金ができないと、緊急事態に対応できないこともあるので、そのときにまた借金をすることになるかもしれません。

繰り上げ返済に手数料がかかることもある

繰り上げ返済をするときには、窓口や電話での手続きが必要になります。

この際に手数料が発生することもあるので、注意が必要です。

もちろん、繰り上げ返済手数料が無料の金融機関もあるので、利用している金融機関に確認してみましょう。

また、これから住宅ローンを利用する金融機関を選ぶ場合で、余裕があったら繰り上げ返済を考えているという方は、繰り上げ返済手数料がかからない金融機関を選ぶことをおすすめします。

貯金のメリット

貯金についてもメリット・デメリットがあるので、紹介します。

貯金のメリットは以下の通りです。

  • 急な出費に対応できる
  • 将来の不安を軽減できる

これらについて解説します。

急な出費に対応できる

貯金をある程度しておけば、急な出費にも対応することができます。

普通に生活していたとしても、交通事故や大きな怪我、病気などになってしまうことはありますよね。

そんなときに、貯金があることで対応することができます。

他にも、冠婚葬祭のようなイベントがあるため、色々な出費が重なりますね。

生活費以外にも突然の出費はあるため、ある程度の貯金は必要だということがわかります。

将来の不安を軽減できる

貯金をする人の大半は、将来の不安を軽減するために貯金をしているかと思います。

教育費や老後資金など、人生でお金のかかるイベントはたくさんあります。

最近では、老後には2000万円必要と言われていて、焦っている方も多いでしょう。

そのため、早い段階から将来のための貯金をすることで、人生の不安を解消できることに繋がります。

貯金のデメリット

次は貯金のデメリットです。

貯金のデメリットは以下の通りです。

  • 貯金をしてもお金が増えない
  • 無駄使いをしてしまう

これらについて解説します。

貯金をしてもお金が増えない

銀行口座にお金を預けていても、利息はほとんどつかないので、お金が増えることはないといっても過言ではありません。

例えば、貯金するお金を投資に使うとすれば、お金を増やすことができるかもしれません。

しかし、銀行口座にお金を置いたままだと増えることはないので、もったいないですね。

また、お金は銀行口座に入れたままだと、価値が減ってしまうこともあるのです。

どういうことかと言うと、市場でインフレが起きてしまったときに、物の価値が上がって相対的に紙幣の価値が下がってしまうのです。

せっかく老後の資金をためていたとしても、インフレが進むと貯金の価値がどんどんなくなります。

貯金にはこのようなリスクもあるとおぼえておきましょう。

無駄使いをしてしまう

緊急時にお金を用意できるということを先程紹介しましたが、逆に無駄使いをしてしまう方もいるでしょう。

いつでも銀行口座からお金を引き出せる状態にしておくと、趣味にお金を使ってしまい、いつのまにかなくなっているということもあります。

そうならないためには、貯金用の銀行口座と生活費用の銀行口座を分けることが大事です。

無駄使いの癖がある方は工夫して使わないようにしましょう。

住宅ローンの返済と貯金は両立できる?

お金袋と家の模型と拡大鏡住宅ローンを支払いつつ、貯金をすることが理想ですよね。

結論から言ってしまうと、住宅ローンの返済と貯金を両立することは可能です。

ただし、最初から両立することはとてもむずかしいことなので、借り入れてから数年は耐え忍ぶことになるでしょう。

簡単に住宅ローンについて解説します。

住宅ローンを借りる際には、ご自身の年収によって借入可能額が定められています。

年収が400万円で金利が1.31%の場合には、3,928万円が借入可能額となります。

この金額を35年ローンで返済する場合、1年間の返済金額は約112万円になります。

年収は400万円から徐々に上がっていくと考えれば、貯金することはできるようになるでしょう。

しかし、年収400万円のままだと288万円しか残らないため、生活費だけでなくなってしまいますよね。

このように、最初から住宅ローンの返済と貯金を両立することはとてもむずかしいです。

では、どのようにすれば住宅ローンの返済と貯金を両立できるのか気になりますよね。

次は、住宅ローンの返済と貯金を両立するための方法について解説します。

住宅ローンの返済と貯金を両立する方法

住宅ローンの返済と貯金を両立するための方法は以下の通りです。

  • 収入を上げる
  • 支出を減らす
  • 35年ローンを利用する
  • 住宅ローン控除を利用する
  • 金利の低い住宅ローンを利用する

これらについて解説します。

収入を上げる

先程も言ったとおり、年収400万円のままだと年間で112万円の返済をしたときに288万円しか残らず、貯金を考えることは難しいでしょう。

しかし、年収が上がれば、貯金にお金を回すことができます。

基本的に、住宅ローンの返済金額は変動金利でない限りは一定です。

112万円を35年間返済し続ければ問題なく返済が終わります。

その間、ずっと年収が400万円という方は少ないですよね。

年収が500万円になれば388万円、年収が1000万円になれば888万円の余裕がうまれます。

このように年収が上がれば簡単に貯金をすることができるので、年収をあげられるような行動をしてみましょう。

また、住宅ローンを利用する方の多くは結婚をしていることが多いです。

最近では夫婦共働きもおおいため、可能であればアルバイトやパートで収入を増やすことも視野に入れておきましょう。

最低限の貯金ができているのであれば、そのお金を投資に回して収入を増やすというのも一つの手ですね。

ただし、副業を禁止している企業もあるので注意しましょう。

支出を減らす

収入が増えたとしても、それに応じて支出が増えてしまっては意味がありません。

収入が増えても、支出を増やさないような努力をする必要があります。

収入が増えてくると、車や時計などの趣味にお金を使いたくなってしまう方がほとんどだと思いますが、趣味にお金を費やしてしまうと貯金はできません。

貯金をすることを第一目標として、なるべく支出を減らしましょう。

また、外食や携帯電話の費用が高いという方もいます。

携帯電話であれば、格安SIMや安いプランに変えることで費用を削減することができるでしょう。

このように切り詰めていくと様々な面で節約できることがわかります。

我慢ばかりでは、人生が面白くなくなると感じる方もいるかもしれませんが、自分の家のために我慢することも大事です。

まずは収入を増やし、支出を減らす努力をしてみましょう。

ただし、貯金をすることが全てではないので、生活費を削ることはやめたほうがいいですね。

現状の生活は維持しつつ、削れる点を削るくらいの意識でいましょう。

住宅ローンの返済では、精神的な負担が大きいです。

そんなときに、生活日まで削ってしまうと、健康状態に支障をきたします。

将来の不安を取り除くための貯金なのに、いま体を壊してしまっては意味がありません。

生活費まで削ることはやめましょう。

住宅ローン控除を利用する

住宅ローン控除についてご存知でしょうか?

住宅ローン控除というのは、住宅ローンを利用し始めてから10年間所得税が控除されるという制度です。

具体的には、毎年末の住宅ローンの残高の1%の金額が10年間控除されます。

年末の住宅ローンの残高が4000万円だとしたら、40万円控除されるため、とてもお得な制度ですよね。

住宅ローン控除には注意点があるので紹介します。

  • 年間最大40万円しか控除してもらえない
  • 確定申告をしなければならない

住宅ローン控除では、年末の残高の1%が控除されるということをお伝えしましたが、4000万円以上だとしても、40万円までしか控除してもらうことができません。

年末の残高が5000万円だとしても、40万円までなので覚えておきましょう。

また、住宅ローン控除を利用する際には、確定申告をしなければなりません。

会社員の方であれば、1年目だけご自身で確定申告をして、その後の9年間は会社の年末調整によって控除がされます。

1年目だけは大変かもしれませんが、大金が戻ってくると考えれば安いものでしょう。

住宅ローン控除に必要な確定申告については以下の記事で解説しているので、是非参考にしてください。

住宅ローン控除は初年度に確定申告が必要!その仕組みと書類について

35年ローンを利用する

35年ローンを利用することで、金利が大きくなってしまうので、結果的に返済金額は高くなってしまいます。

しかし、その分毎年に支払う金額は少なくなるため貯金にお金を回す余裕が生まれます。

金利がもったいないと感じる方がいたら、繰り上げ返済を行えば、35年かからずに返済を終えることもできるので安心でしょう。

年収が低いときに住宅ローンを利用するのであれば、35年ローンを利用して毎年の返済金額を減らしましょう。

金利の低い住宅ローンを利用する

住宅ローンというのは、会社ごとによって全然違います。

金利が高い住宅ローンもあれば、低い住宅ローンもあります。

できるだけ、金利の低い住宅ローンを利用することで少しでも返済金額を減らすことができますね。

ただし注意点があり、住宅ローンは金利以外でも確認しなければならないポイントはたくさんあるのです。

金利が低いという理由だけで、住宅ローンを利用してしまうと後々大変なことになる可能性もあります。

例えば、金利以外の部分でも初期費用や事務手数料が請求されることもあります。

初期費用や事務手数料だけで数百万円請求されることもあるので、支払いができないという方もいるでしょう。

このような落とし穴があるため、金利が低いという理由だけで住宅ローンを選ぶことはやめたほうがいいですね。

住宅ローンの金利は低い方が良い?デメリットはある?

住宅ローンの返済と貯金は計画的に!

住宅ローンの返済と貯金は工夫することで両立させることができます。

  • 収入を上げる
  • 支出を減らす
  • 35年ローンを利用する
  • 住宅ローン控除を利用する
  • 金利の低い住宅ローンを利用する

これらの方法を駆使して計画的に返済と貯金をしましょう。

仮に住宅ローンの利用を始めてから貯金ができないと気づいたとしても、焦らずに現状把握が大切です。

また、住宅ローンの繰り上げ返済をしすぎて、今の健康状態を損ねてしまっては意味が有りません。

まずは、健康状態を維持し、その上で余っているお金を返済にあてましょう。

節約や貯金も大事ですが、いちばん大事なのは体です。

怪我や病気で働けなくなってしまっては返済どころではありませんからね。

体は一番の資本ということを忘れずに生活しましょう。

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