住宅ローンの三大疾病保障特約は必要か?判断基準を徹底解説

住宅ローンの契約時には、もしもの時のための団体信用生命保険の加入が義務付けられています。

これに加えて、『三大疾病特約』の加入を行うか悩みますよね。

三大疾病とは、がん・心筋梗塞・脳血管疾患のを指します。

日本人の三大死因とよばれ、もしも住宅ローンの返済中にいずれかの疾病にかかってしまった場合、この特約に加入していると100%保証がされるという仕組みです。

しかしこの三大疾病特約は、加入すると住宅ローンの金利に上乗せを行うことになり、月々の負担が大きくなってしまいます。

しか三大疾病は予測できないもの。そもそもそんな『もしも』のためにつける必要があるのか、自分には必要あるのでしょうか?

そこで今回は、住宅ローンにおける三大疾病は必要なのか、見分ける方法は等を解説していきます!

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住宅ローンにおける三大疾病保障とは

三大疾病保障特約とは、住宅ローンの契約途中に日本人の三大死因と呼ばれる『がん・心筋梗塞・脳血管疾患』にかかってしまった場合、所定の条件をクリアしていれば保証を受けられるというものです。

三大疾病保障特約の場合、がん・急性心筋梗塞・脳卒中になったと診断されると、ローンの返済残高が100%保証してもらえます。

一般的に、団体信用生命保険に付帯する疾病特約です。

ガンや心筋梗塞になってしまい、住宅ローンの返済がこんなんになったとしても、この保証に加入していれば払えなくて途方に暮れる…ということを防ぐことができます。

がん大国とも呼ばれる日本ですから、もしものときのことを考えて保証に加入しておくのも一つの方法と言えるでしょう。

三大疾病特約を利用する場合、毎月のローン返済の金利に上乗せを行うことで利用が出来ます。

つまり毎月の返済額に疾病保障分の支払いも追加されるという訳です。

三大疾病と認定される条件とは

三大疾病保障特約の提供となるには、適用の条件がクリアしていることが必要です。

利用するローンの特約によって、多少の条件がことになることもありますが、基本的には下記のように認定されるでしょう。

疾病名 認定条件
がん 所定のがんと診断が確定された時
急性心筋梗塞 急性心筋梗塞の発病により、60日以上の労働の制限状態が継続した場合
脳卒中 脳卒中の発病により、60日以上のマヒ・言語障害など、神経学的な後遺症が継続してしまった場合

認定条件については、利用するローンの三大疾病保障によって異なります。利用前によくチェックしておきましょう。

住宅ローンの三大疾病保障が必要かどうかの判断基準は

ガンとか脳卒中とか、なるかわからないもの保証を付けて、もしかからなかったら金利上乗せ分が勿体ない…なんて思うこともあります。

住宅ローンの三大疾病保障は、本当に必要なのでしょうか?

ここでは、三大疾病保障特約が必要かどうかを判断するポイントを解説していきます。

自分が三大疾病保障が必要と感じるかどうか

住宅ローンの三大疾病保障特約の加入の必要性は、自分が加入が必要かどうかを考えることが大切です。

三大疾病は、自分がかかるかどうかも判断できません。

ベテランの医者であっても、その人が将来疾病にかかってしまうかどうかを予測することはできません。

また保証に入っても、疾病にかからずに済むこともあるでしょう。

そのため、自分にとって必要かどうかで判断するのが良いでしょう。

もし家計を支えている自分が三大疾病にかかってしまった場合、ローンの返済が困難になってしまう…

そうなると家族に迷惑が掛かってしまう…

などと言ったように、自分や家族の考慮した上で検討するのが良いと言えます。

返済期間にあたる30年間では三大疾病になる可能性は低い

一般的に住宅ローンの返済期間にあたる30歳~60歳では、上記の三大疾病にかかる可能性が低いです。

割と高齢にさしかかってから発病するケースが多いです。

仮にがんになったとしても住宅ローンの返済が終わった後に発病、なんてことも懸念されます。

金利アップしてでも保険が必要かと思うか

三大疾病保障の加入が必要かどうかの判断基準に、毎月の返済額を上乗せしても加入したいか、というのもポイントです。

実際に疾病特約を付けた時とつけなかった時、毎月の返済金額の差はどのくらいあるのか確認していきましょう。

この金額程度の上乗せなら加入しても良いかな、ここまでの金額を支払うのはちょっとな…という一つの判断基準で考えられます。

加えてここからは、三大疾病保障の利用時に注意しておきたいポイントを解説していきます。

三大疾病特約の利用時に注意しておきたいポイント

ここでは、三大疾病保障を利用する際にチェックしておきたいポイントを解説していきます。

もしもの時のことを考えたら入っておいた方がいいかも…と思う反面、三大疾病保障にはいくつか注意しておきたいポイントをご紹介していきます。

  • 三大疾病保障なので、それ以外の病気のカバーは出来ない
  • 金利上乗せになるため、毎月の返済額が高くなる
  • 既存加入中の生命保険や医療保険などを見直す必要がある
  • 三大疾病の利用条件をチェックしておく
  • 三大疾病特約に加入すると途中で解約はできない

各注意点をもう少し詳しく解説していきます。

三大疾病保障なので、それ以外の病気のカバーは出来ない

注意点一つ目は、三大疾病保障の場合、保障対象となる病気はガン・心筋梗塞・脳卒中の3種類だけです。

そのため上記3つ以外の病気の場合、保障対象外や他の方法でカバーを行うこととなります。

高度障害になってしまうと、団信で保障を受けることができますが、それ以外の大きな病気の場合は七大疾病保障などのより保障対象が広いタイプの保障を利用することが大切です。

金利上乗せになるため、毎月の返済額が高くなる

前述でも触れている通り、三大疾病保障を追加で利用すると金利に上乗せとなるため、毎月の返済金額が多くなります。

しかし疾病保障を付ける時と付けないときでは、月々の支払額にどの程度の金額の差が生じるのでしょうか。

基本的に疾病保障特約を付けるとなると、通常の金利に0.2%~0.3%程度の上乗せとなります。

そのため住宅ローンに三大疾病保障を付けた場合、月々の返済に+3000円~4000円程度上乗せとなります。

4000円の場合は×12か月分、30年ローンで一生で144万円となります。

仮に病気になってできなくなってしまった場合、返済金額の残りを全て賄って貰えることを考えると打倒の金額ではないでしょうか。

三大疾病特約保障に加入すると途中で解約はできない

三大疾病保障に一回加入すると、途中で解約することはできません。

『三大疾病保障に入っておけばもしもの時に安心だけど、トータルで払う金額を考えると痛いな。

最初だけ加入をしておいて、後で解約してしまおう。』ということもできないため、よく検討しておく必要があります。

月々での支払い金額を考慮しても特に大きな金額には感じませんが、30年間の総支払額を考慮するととても高額になってしまいます。

もちろん疾病になってしまったときのことを考慮すれば安心できる金額のため、必要であると感じるのであれば加入をしてしまうのも良いでしょう。

既存加入中の生命保険や医療保険などを見直す必要がある

住宅ローンの利用と一緒に三大疾病保障の加入をすることになった場合、すでに加入をしている生命保険や、医療保険の見直しを行う必要があります。

三大疾病の保障内容とすでに加入をしている保険の保証内容が重複してしまうことがあるためです。

また契約期間なども確認する必要があるため、見直しを行う必要があります。

申し込み時には、加入する団信の保障内容・三大疾病の保証内容・加えてすでに加入している保険の保障内容をよくチェックし、重複項目が無いかを確認しておきましょう。

保障が重複していても特に問題はない

「保証が重複しているか見ないといけないなんて、被っていると何か問題なのか?」

とも思われますが、保障内容が被ってしまっているからと言って、特に大きな問題ではありません。

「住宅ローンの団信と今の保険の保障内容が被っちゃって勿体ないから、片方の保障は外してしまおう」

という場合でも、問題ないのです。

また団信でカバーできていても、住宅ローンの返済が60歳~70歳で完済してしまえば、それ以降は保証がない状態になってしまいます。

このようにかぶってしまってもったいない!ということもありますが、今後の利用計画もよく検討して決めるのも良いでしょう。

三大疾病の利用条件をチェックしておく

三大疾病保障では、その病気になってしまえば住宅ローンの返済をマルっと保証してもらえる!という訳でもありません。

各種疾病には、保障適用となる条件が定められています。

その条件に認められてはじめて、保障の適用となります。

そのため、保障が適用される条件をよくチェックしておくことがたいせつです。

ここでは一例として、りそな銀行『3大疾病保障特約付住宅ローン』の三大疾病の保障適用条件をチェックしていきましょう。

りそな銀行では、三大疾病保障特約付き住宅ローンには下記のような利用規約がありました。

お借入日から起算して90日を経過した日の翌日以降に悪性新生物(がん)に罹患したと医師に診断確定された場合に特約保険金が支払われます。ただし、上皮内がん、および皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がんは除きます。

【特約保険金が支払われない場合の例】

1.お借入日より前に悪性新生物(がん)に罹患したと診断確定されていた場合
2.お借入日から90日以内に悪性新生物(がん)に罹患したと診断確定された場合
3.お借入日から90日を経過した日の翌日以降に悪性新生物(がん)に罹患したと医師に診断確定されたが、その悪性新生物(がん)が、お借入日から90日以内に診断確定された悪性新生物(がん)の再発・転移等と認められた場合

引用:りそな銀行商品概要『<悪性新生物(がん)の場合>』

借入日以降に急性心筋梗塞または脳卒中を発病し、その疾病により以下の【1】、【2】いずれかの状態に 該当された場合に特約保険金が支払われます。

【1】医師の診断を受けた日から60日以上所定の状態が継続したと診断された場合

【2】治療を直接の目的として所定の手術を受けたとき

【特約保険金が支払われない場合の例】
急性心筋梗塞で医師の診断を受けた日から59日以内に労働制限が必要なくなった場合
2.脳卒中で医師の診断を受けた日から59日以内に後遺症がなくなった場合
3.急性心筋梗塞または脳卒中で医師の診断を受けた日から所定の状態が継続していたが、60日以上継続する前にこの特約の被保険者でなくなってしまった場合
事保険会社:第一生命保険株式会社
保障期間 :住宅ローンのお借入期間

引用:りそな銀行商品概要『<急性心筋梗塞・脳卒中の場合>』

利用時にはこれらの利用条件をクリアしている必要があるため、そもそも認定条件が厳しいものではないか、金利は、などもきちんとチェックを行うことが大切です。

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住宅ローンによっては疾病保証が無料のローンもある

住宅ローンによっては、三大疾病つけても金利が上乗せされず、無料で利用できることもあります。

中には精神障害以外のすべての疾病のカバーが出来るものもあるため、そういった疾病保障が充実いるローンを選ぶことも大切です。

住信SBIネット銀行ネット専用住宅ローンは金利上乗せなしで利用可能

住信SBIネット銀行ネット専用住宅ローンであれば、下記の保障の金利上乗せ無しで付帯することができます。

  • 団体信用生命保険
  • 全疾病保障
  • がん診断給付金特約(女性限定)

通常一つの保障につき0.2~0.3%程度上乗せされることを考えると、とてもお得な保障サービスと言えるでしょう。

住宅ローン疾病保障必要かは『自分が欲しいと感じるか』

今回は、住宅ローンの三大疾病保障をつける必要はあるのかについて解説してまいりました。

人によっては「余計な保証を付けて巻き上げられる」と感じるかもしれません。

しかし、がんや脳卒中は自分でも予測できないもの。

仮に自分が返済できない体になってしまったときに、家族を多額の借金から守ってくれるための保障という見方もできます。

また実際にがんなど三大疾病にかかってしまうと、その治療費にも追われてしまい、住宅ローンの返済にまで手が回れないなんてこともあります。

もしものことで払えなくなったら売ればいい、という考えもありますが、売ってローンの残債が相殺できる保証もありません。

少しでも家族の手元にお金を用意しておいてあげる、という点でも、加入しておいても損はないと考えます。

今回ご紹介したポイントを元に、自分には必要かをよく考えた上で加入を検討してみて下さい。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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