住宅ローンでは借り入れた元金に対して金利が毎月かかってきます。
金利がいくらかかるかによって総返済額も異なってくるので、返済計画を立てる際には月々の返済額も計算してある程度予測しておく必要があります。
住宅ローンの返済では元利均等返済と元金均等返済の2種類の方式があり、これらの方式を元に返済額を算出するのですが、今回はOfficeのエクセルで月々の返済額をシミュレーションする方法についてご紹介していきたいと思います。
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Contents
住宅ローンのシミュレーションで用いる元利均等返済とは
自宅のパソコンにOfficeのエクセルが入っている場合は、自分で住宅ローンの返済額をシミュレーションすることができます。
ここでは最初にシミュレーション時に利用する元利均等返済とは、どのような方式であるのかについて解説していきたいと思います。
元利均等返済は毎月の返済額が全く同じ金額で算出される
元利均等返済とは利率が一定になる方式の返済方法のことを指します。
こちらの方式では常に住宅ローンの元金と利率が一定という前提で計算を行うので、常に一定の金額が算出されることになります。
元利均等返済での方式では一ヶ月目でも35年後でも返済する金額が全く同じになるため、もう一つの返済方式である元金均等返済よりも、どの程度のペースで返済を行うか決めるための返済計画が立てやすいという特徴があります。
銀行のシミュレーションでもそのほとんどがこちらの方式を採用しています。
元金均等返済では毎月ごとに返済額が変動する
ちなみに元金均等返済についても説明すると、こちらの場合は利率ではなく元金を均等に返済するという前提で計算を行います。
元金均等返済だと利率ではなく返済残高を返済期間で割った元金が一定となり、そこに利息を足すことで毎月の返済額が算出されます。
利息は返済残高によって異なるのでこちらは毎月の返済額が常に変動するという結果になります。
住宅ローンを算出するエクセル関数
元利均等返済と元金均等返済についてわかったところで、エクセルを使って住宅ローンの返済額を算出する方法についてご紹介したいと思います。
まず月々の返済額を計算する関数としてPMT関数が挙げられます。
PMT関数は月ごとの返済額が算出できる
PMT関数は返済額に対して利率と返済回数を入力し1月あたりの返済額を算出します。
関数の算式は=PMT(利率,期間,現在価値,将来価値,支払期日)となります。
利率は月ごとの返済額を算出する場合年利/12ヶ月で指定し単位は%とします。
期間は月ごとの返済額を算出する場合年数×12ヶ月の回数で指定します。
また利率と期間は単位を揃えて入力します。
現在価値には借り入れ額を入力し将来価値には返済後の残高を入力します。
完済となるのであれば0と入力します。
支払期日には期首払いである場合は1を入力し、期末払いであるなら0を入力します。
数式タブからPMT関数を挿入する
PMT関数は数式バーに手打ちで入力することでも月ごとの住宅ローンを計算できますが、数式タブの財務メニューからでもPMT関数を選ぶことができます。
PMT関数を選択すると利率/期間/現在価値/将来価値/支払期日を入力するフォームが表示されますので、該当する通知をそのまま入力すると月ごとの返済額が表示されます。
手打ちでの入力で時間がかかるという場合は、こちらの関数を挿入してくれる機能を利用した方が効率よく進みます。
PPMT関数でさらに住宅ローンの元金返済額を計算する
上記のPMT関数では元利均等返済の方式を使い、利率を均等にして毎月一定の住宅ローン返済額を算出するというものでした。
しかしこちらでは元金と利息を合わせた金額での支払いが、一定になるように振り分けているため、月ごとの住宅ローンの支払いで元金をどれだけ支払いするのかを知ることはできません。
毎月の元金返済額を計算する場合は PPMT関数を利用します。
関数の計算式は=PPMT(利率,期,期間,現在価値,将来価値)となります。
ここで新しく期という数値が出てきましたが、ここでは返済回数の内何回目であるかを入力します。
他の利率/期間/現在価値/将来価値については前述のPMT関数と同じように入力します。
これらの数値を入力すると支払い回数ごとに、いくらの元金を支払うのかがわかります。
オートフィルタを使用する場合は式を入力するときに$を付けると、利率/期間/現在価値を指定したセルの数値を固定することができます。
自分で住宅ローンのシミュレーションをしてみることも重要
このようにOfficeのエクセルでは元利均等返済を求める関数が入っているので、これを利用して自分で月々の住宅ローン返済額をシミュレーションすることも可能です。
住宅ローンの返済シミュレーションはほとんどの銀行のホームページで利用することも可能ですが、シミュレーションの方式は銀行独自の方法で行っている場合もありますので、自分で計算を行ってみてさらにどのような結果となるのかも把握しておいた方が良いでしょう。
パソコンにエクセルが入っている場合はこの記事を参考に、住宅ローンの計算を一度自分で行い各銀行との違いを比較してみることおすすめいたします。