住宅ローンを他のローンとまとめることは可能?

住宅ローンの他にも、マイカーローンに教育ローン、毎月ローンの支払い先だけでも何件もあると、管理が煩雑ですよね。

一般的に複数のローンをまとめたいときは、おまとめローンを利用することで、複数のローンを一つにまとめることができます。

住宅ローンの場合、住宅ローンとその他のローンをおまとめローンなどで一本化できるのか、また住宅ローンの借り換え時に他のローン返済分も借り入れを行い、まとめてしまうことができるのかも気になりますよね

今回は住宅ローンをまとめることができるのか、そもそもまとめることにメリット・デメリットにはどのようなものがあるのかを紹介していきます。

※本ページにはPRが含まれます。

住宅ローンと他のローンをおまとめローンでまとめることは難しい

まず、住宅ローンと他のローンをおまとめローンでまとめることができるのでしょうか。

基本的に、住宅ローンと教育ローンやマイカーローンなどの他のローンをおまとめローンでまとめることは難しいでしょう。

理由としては下記のようなものがあります。

  • そもそもおまとめローンに断られてしまうケースがある
  • おまとめローンの上限を超えてしまうため利用できない
  • そもそもおまとめローンでまとめるメリットがない

そもそもおまとめローンはカードローンやクレジットカードのリボ払いなどの複数の利用をまとめるための商品である、という前提があります。

そのため、おまとめローンの上限金額も最高で1000万円程度であるケースがほとんどです。

住宅ローンの場合、1000万円以上で利用するケースもおおく、そもそもおまとめローンの対象外となってしまうことがあります。そのため必然的に利用対象外となってしまうため、利用できないと言えます。

またそもそもおまとめローンをまとめるメリットがないと述べましたが、どのような理由なのでしょうか?

住宅ローンをまとめた後の方が金利が高くなることが多い

住宅ローンをおまとめローンでまとめるメリットがないのには、まとめてもなにもお得にならないという点があげられます。

そもそも住宅ローンは、数あるローンの中でも一番低金利で利用が出来ます。

ここで各ローンの利息を比較するために、三菱UFJ銀行で提供している各ローンの金利を比較してみましょう。

ローンの種類  金利タイプ  金利
住宅ローン 変動金利型 2.475%
リフォームローン 変動金利型 2.975%
セカンドハウスローン 変動金利型 3.275%
住宅諸費用ローン 変動金利型 4.475%
教育ローン 変動金利型 4.475%
自動車ローン 変動金利型 6.475%
多目的ローン 変動金利型 7.975%

一方で、おまとめローンの金利は3%~18%程度が平均とされます。

仮に住宅ローンをまとめることができたとして、最低金利で利用が出来ても住宅ローンの金利が2.475%のため、まとめた後の方が金利が高くついてしまいます。

他のローンとまとめればお得になるじゃん!とも思われるかもしれませんが、そもそも断られてしまっては時間の無駄にもなることを考えると、おまとめローンの利用はやめておいた方がいいでしょう。

住宅ローンの借り換え時に他のローンとまとめることもできない

住宅ローンのまとめでもう一つ気になる点が、借り換え時に一緒に他のローン分も多く借り入れを行い、まとめることができないのかですよね。

結論から述べますと、住宅ローンの借り換え時に他のローンをまとめることはできません。

住宅ローンの借り換えに利用できるローンは家に関するローンだけ

基本的に住宅ローンでは、家に関する費用以外での用途が出来ません。

住宅ローンの商品概要にも「資金用途は家に関わる費用に限る」と定められています。

そのため、教育ローンやマイカーローンなど、家以外の利用用途で使われているローンを住宅ローンの借り換え時にまとめることは出来ないのです。

住宅ローンとリフォームローンをまとめることは可能

住宅ローンの借り換え時には他のローンをまとめることができないことが分かりました。

しかし家に関する費用のローンであれば、住宅ローンの借り換え時にまとめることが可能です。

代表的なケースが、リフォームローンでしょう。

リフォームローンとは、お家のリフォームに関わる費用をまとめることができるローンです。リフォームローンは住宅ローンでもまとめることができます。

まとめるタイミングには、下記のようなケースがあります。

  • 中古住宅購入時のリフォーム費用
  • マイホームのリフォーム時の費用(ローン借り換え時に借入)

リフォームローンを組む場合、住宅ローンとは別にローンが存在するため、それぞれで組むこともあるでしょう。

リフォームローンを組む場合、リフォームローン単体で組むときと住宅ローンで組むときとどちらがいいのかが気になるところです。

例えば2000万円の住宅ローンと、リフォームローンを500万円利用したとします。

まずは住宅ローンとリフォームローンをそれぞれ単体で契約したとしましょう。

リフォームローンは10年間で、住宅ローンは20年間で返済を行っていきます。

リフォームローン 住宅ローン
金額 500万円 2000万円
期間 10年間 20年間
利率 2.875% 0.39%
月々の返済額 47992円 86639円

最初の10年間は合算した金額で、残りの10年間は住宅ローンのみ返済していきます。

  • 最初の10年間の月返済額:134,631円
  • 残り10年間の月返済額:86639円

続いて住宅ローンでまとめて借り入れをした分をチェックしていきましょう。

金額 2500万円
期間 20年間
利率 0.39%
月々の返済額 108.299 円

このようになります。

バラバラに借りると最初の支払いが多く、リフォームローンの支払いが終わったら住宅ローンのみとなるため、支払いが楽になる仕組みです。

一方でリフォームにかかる費用をリフォームローンを利用せず、住宅ローンでまとめる場合、利用する金利にもよりますが、一定額での支払いとなります。

このように、まとめてしまったほうが楽ということが分かります。

住宅ローンと他のローンまとめたいときは同じ銀行を活用しよう

住宅ローンは他のローンと違い、おまとめローンで組むことも難しいことが分かりました。

また借り換えでまとめることができそうな気もしますが、基本的に住宅ローンは家に関する費用でないと利用が出来ないため、借り換えでまとめることもできません。

しかし複数のローン会社をではなく、少しでもまとめたい…という時は、同じ銀行でローンをまとめることです。

同じ銀行でまとめると、銀行によっては複数のローンを利用している良顧客となります。中には金利を優遇してもらえたり、お得なサービスに加入できるケースもあります。

できれば借り換えを行わず、後からリフォームローンなどで借りる場合は、出来るだけ同じ銀行でまとめるのも一つの方法です。

住宅ローンをまとめるには条件を確認する必要がある

今回は、住宅ローンを他の教育ローンやマイカーローンとまとめることができるのかについて解説してまいりました。

住宅ローンは借入金額が高額になったりすることから、おまとめローンなどでまとめることが難しいことが分かりました。

また利用条件はクリアしていてもおまとめローン側から断られてしまうケースもあります。

他にも、住宅ローンの借り換え時に他のローンをまとめるために多めに借りることもできません。

住宅ローンは資金の利用用途は家に関する物と決まりがあるため、教育ローンやマイカーローンをまとめるために多めに借りて借り換えローンを利用するということはできません。

ですが、家に関する費用であればまとめることができるため、リフォームローンなどを利用する時は借り換えなどでも利用が可能となります。

それでもまとめたい場合は、出来るだけ同じ銀行内のローンを借りるようにしましょう。ローンによっては金利を優遇してもらえることがあります。

まとめたいときはよく確認を行い、戦略的に進めていきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。