「住宅ローンの審査に年収は関係ある?」「年収600万円で無理なく住宅ローンの借り入れ金額は?」徹底解説!

住宅ローンを検討している方には、最も気に掛かる点は「自分は借り入れが可能かどうか」でしょう。

審査に通るには、自分の年収に関係があるかどうかも気になります。

しかし、住宅ローンを組むことにおいては、最も大切なのは、「自分が無理なく完済できるかどうか」ということです。

今回の記事では、その理由について詳しくご紹介します!

気になる方には、ぜひ最後まで読んでください!

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住宅ローンの申し込み条件は?

まずは、住宅ローンの申し込み条件について、軽く解説していきます。

一例ですが、以下の条件で審査を行った金融機関もあります。

  1. 年齢
  2. 年収
  3. 勤続年数
  4. 就業形態

一番気を付けておきたい条件は年齢となります。

申込可能な年齢は20歳から65歳までは一般的です。

しかし、金融機関によっては、80歳までに完済しなければならないという条件をつけられる場合もあります。

つまり、65歳で住宅ローンを借り入れ出来たら、15年以内で完済しなければなりません。

また、申し込みの条件に満たしていても、年収や借入期間によっては借り入れられる金額も変わってきます。

つきましては、これらの条件を詳しく見ていきましょう!

住宅ローンを組む際には年収確認されるか?

結論からいうと、住宅ローンを申し込み際には年収を聞かれることはあります。

例えば、「前年度税込み年収が300万円以上」などの条件を設けていた金融機関も存在します。

また、自営業の場合では、「所得は2年平均300万円以上」などの条件になっていることも少なくないです。

年収以外にも注意すべきところがありますか?

年収以外で注意すべきところは、「勤続年数」と「就業形態」になります。

例えば、金融機関によって「2年以上の連続した就業期間」や「自営業の場合は業歴が2年以上」などの条件を設けている場合もあります。

そのため、事前に勤続年数をしっかり確認しておきましょう。

他にも、審査で就業形態を見られるケースもあります。

例えば、「正社員」と「契約社員」のどちらかという条件を付けられている金融機関も存在します。

その場合は、派遣社員やアルバイト・パートでは利用できませんので、要注意です。

「貸してもらえるだから返せるでしょう」というのは大きな勘違い

多くの人は、マイホームを購入する時の予算を「金融機関から貸してくれる金額」に変換する傾向があります。

しかし、それは大きな間違いであり、正確なのは「無理なく返せる額」で考えるべきです。

ただ住宅ローンを返済するために働くのは、誰でも嫌でしょう。

従って、「返済比率」を20%以内に抑えることがお勧めです。

つきましては、住宅ローンの返済について深く関わる「返済比率」という言葉を詳しくご紹介します。

返済比率とは?

まずは、「返済比率」というのは、いったい何でしょうか?

返済比率は、収入に対する返済額の割合を指しています。

住宅ローンを借りる際に、金融機関がこの割合を一定の範囲内に定めて、審査を行います。

例えば、返済比率が30%でしたら、つまり額面年収の30%まで貸してくれるということになります。

特別な事情を除く、金融機関が「返済比率が30-35%」まで貸してくれるのは一般的です。

しかし、これは長期に渡って滞りなく返済しなければなりませんので、決して余裕がある比率ではありません。

例えば、下記のケースを考えましょう。

  1. 額面年収600万円
  2. 手取り年収470万円
  3. 家族三人の扶養世帯
  4. 返済比率が30%(額面)でマイホームを購入(月15万円返済)

まずは、毎月の手取り金額を計算すると、月39万円だということが分かります。

総務省統計局が2020年に公開した家計調査報告書によると、三人世帯の毎月の生活費は平均約29万円でした。

その中に居住費の項目は約1.7万円になりますが、統計上、家賃を払ってない家庭も含めて計算した平均値のため、居
住費が実際よりもかなり少額に見えます。

毎月に手取り39万円だとしたら、15万円の住宅ローンを返済して、残るのは24万円しかありません。

計算しやすいように、報告書からの居住費の項目を除いてみても、3人家族の平均生活費は約27万円以上かかります。

つまり、仮にこのような家族が返済比率30%(額面)で住宅ローンを組んでいたら、毎月3万円不足の金欠生活を送らなければならない恐れが生じます。

ご覧の通り、住宅ローンを組む際には、無理なく返せる額で申し込むのが一番大事なことだと判明しました。

返済比率は手取り年収の20%に抑えるべき

では、返済比率をいくらに設定すれば一番妥当になるでしょうか?

インターネットで検索すると、返済比率を額面年収の20%に設定すべきだという記事がたくさんあります。

しかし、個人的な考えですが、額面年収の20%ではなく、手取り年収の20%にした方がいいと思います。

マイホームを購入することが目的ではありません。家を持つことは、あくまでも家族が豊かになるための手段の一つに
すぎないのです。

毎月の返済額がかなり自分の負担になると、旅行することもできなくなるし、レストランに行く余裕もなくなります。

こうなると本末転倒ではないでしょうか?

余裕をもって人生を豊かにするには、返済比率を手取り年収の20%までに抑えるのが一番だと言えるでしょう。

借りられる額で住宅ローンを組んだら起こりうるリスク

上記で述べた通り、借りられる額で住宅ローンを組んだら、金欠生活を送らなければならない可能性が生じます。

もっとひどい場合になると、返済し続けることが難しくなり、倒産になってしまうことも珍しくありません。

それでは、借りられる額で住宅ローンを組んだら起こりうるリスクを詳しく解説していきます。

老後2000万円問題

「老後2000万円問題」というのは、ご存知でしょうか?

金融庁が金融審議会に公表した報告書で、「老後資金2000万円不足」という問題を取り上げました。

メディアたちはその老後2000万円問題を一斉に発信したことによって、国民の大きな注目を集めてきました。
老後2000万円問題については、以下の前提のもとで算出されています。

夫65歳、妻60歳の時点から夫婦ともに無職。

30年後まで夫婦ともに健在。

その間の家計収支が毎月5.5万円赤字。

この前提で計算すると、老後の資金が約1980万円不足だということが分かります。

マスコミはこの数字を取り上げて、世間で大きく騒ぎ立てました。

実は、それは大きな誤解です。

それは「年金だけでは食事費も足りない」という問題ではなく、あくまでも「老後の生き甲斐予算」が不足していることを指しています。

公的年金だけでも、最低限の生活を維持することができます。

とは言え、やはり老後は豊かの生活を送りたいですね。

家族と旅行に行ったり、ダンスを始めたりする。

好きのように暮らしたいなら、やはり老後はこの2000万円が必要とされます。

しかし、仮に金融機関から借りられる分を借りてしまうと、この2000万円を準備する余裕がなくなります。

なぜなら、返済するだけでも精一杯だからです。

もう一度、上記のケース(額面年収600万円、手取り年収470万円)で計算すると、借りられる額(額面年収30%)と無理なく返せる額(手取り年収20%)の差は約3000万円があります。

つまり、無理なく返せる額でマイホームを購入した人の方が、比較的に老後の2000万円を用意しやすいということです。

子供に借金を負わせる可能性もある

老後だけにお金が必要とするではなく、子供の「教育費」としても膨大なお金がかかります。

公立保育園から高校まで在学し、そして国立の大学に進学した場合でも、子供一人当たり約1000万円かかります。

そして、全てが私立の場合だとしたら、教育費が約2300万円に上ります。

公立の1000万円でしたら、何とかできるかもしれません。
しかし、子供が全部私立に行きたいとなると、ただでさえ返済が大変な「借りられる額」で住宅ローンを組んだ家庭にとっては非常に厳しくなります。

実は、親が教育費を用意できないため、奨学金を借りられないと大学にいけない子供が増える一方です。

その原因は全て、住宅費にお金を使い過ぎだということではないと思いますが、一因になっています。

奨学金についてインターネットで検索すると、大学では約2人に1人が奨学金を受給していることが分かります。

想像以上にずっと多いですね。

しかも、奨学金も借金の一種です。

大学卒業後、子供自身で返済しなければなりません。

新入社員の少ない給料なら、返済するのは非常に大変です。

もし支払いが延滞になってしまうと、金融事故とみなされて、子供が住宅ローンを組みづらくなりかねません。

つまり、親が無理をして住宅ローンを組んだら、将来的に自分の子供にも悪い影響を及ぶ恐れがあります。

家族のためにも、「無理なく返せる」額で住宅ローンを組むことをお勧めです。

旅行を楽しむ余裕がなくなる

前述した通り、無理をした金額で家を買うと、老後や子供世代に悪影響を与えてしまいます。

それだけではなく、借金によって自分の趣味や旅行が犠牲になってしまうこともあります。

なぜなら、返済に余裕があるわけではないからです。

600万円の額面年収の場合で借り入れするなら、「借りられる額」と「返せる額」の差は、恐らく20年連続で海外旅行に行けます。
そのお金を返済するために支払うではなく、趣味や旅行に使った方が人生としては趣があるではないでしょうか?

希望する借入金額に届かない場合は?

残念ながら、審査の結果を確認して、希望する借入金額に届かない場合もございます。

推奨をしませんが、どうしても借入金額を増やしたいと考えるならば、「収入合算」や「ペアローン」を検討することができます。

収入合算

収入合算というのは、夫婦など家族2人の収入を合算してお金を借入する方法です。

その内の1人が主債務者となって、もう1人は連帯保証人となります。

ただし、万が一のときに残債を返済できる「団体信用生命保険」に加入するのは主債務者のみになります。

ペアローン

ペアローンは家族2人が同時に主債務者になれる契約です。

こちらは2人とも団体信用生命保険に加入することができます。

しかし、ローンを契約する時の事務手数料は2人それぞれにかかるデメリットがありますので、そこだけは要注意です。

収入合算とペアローンは、両方とも借入金額を増やすには有効な手段ですが、借金を増やし過ぎて、返済できなくなる
リスクもあります。

従って、むやみに借入金額を増やすではなく、ライフスタイルに合わせた無理のない返済プランを立てる方が確実ではないでしょうか。

まとめ

以上、住宅ローンの審査と年収の関係について、詳しくご紹介させていただきましたが、いかがでしょうか?

マイホームを購入することは人生のゴールではないです。

家よりも大事なことは人生にはたくさんありますので、限度額ギリギリで住宅ローンを借りて、他の大切なことにお金を使えなくなるのは本末転倒ではないでしょうか?

従って、家を買うと思ったら、まずは返済額を抑えるコツをチェックしてみてください!

この記事を読んで、住宅ローンを検討している方にご参考になれば幸いです。

住宅ローンの甘い審査について解説

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