夢のマイホームを購入する際、ほとんどの方が住宅ローンを利用すると思います。
毎月の返済額には利息も含まれ、金利が低いほど総返済額が抑えられる仕組みです。
住宅ローンを組む際に優遇金利という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
優遇されるからお得なの?と思う方もいると思います。
今回は、住宅ローンの優遇金利についてご説明しましょう。
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Contents
優遇金利とは?
優遇金利というのは、一定の条件を満たしている方に対して、住宅ローンの基準金利より低い金利に適用できる制度です。
簡単に言うと、高いほどお得な金利となっています。
民間金融機関の多くが行っていて、金利引き下げとも言われています。
店舗金利と実質金利との違い
優遇金利には店頭金利と実質金利の2つの種類があります。
当店金利は基準金利ともいいますが、各金融機関が自由に決める金利を指します。
金融期間の店舗に表示されている金利であり、市場環境や動向、各金融機関の方針によって金利幅に変動があります。
店頭金利は定価であり、優遇金利は割引だと考えてください。
定価から割引を差し引いた実際の金利が実質金利と呼ばれているので、覚えておきましょう。
金融機関ごとの優遇金利
金融機関では店頭金利のまま融資することはほとんどありません。
住宅ローンを借り入れる方には優遇金利が適用されて、店頭金利より低い金利で借り入れできます。
しかし、優遇金利は金融機関ごとに違い、さらに金利プランごとによって異なるので確認しておきましょう。
金融機関ごとに店頭金利にも違いがあるため、住宅ローンを組む人は店頭金利、優遇金利、実質金利の違いを確認する必要があります。
金融機関ごとに異なるのはなぜ?
金融機関ごとに金利が異なるのは、市場状況の捉え方と金融機関ごとの戦略がそれぞれ違うからです。
金融機関の住宅ローン金利は、日本銀行の政策金利によって異なります。
また、変動金利は短期プライムレート、固定金利は新発10年物国債に連動しています。
そのため、それらの金利の上下に合わせて金融機関が独自に店頭金利を設定するので、金融機関ごとに金利が異なってくるのです。
また、金融機関の戦略として住宅ローンをたくさん取り込みたいという思いもあるようですが、優遇金利幅を広げて実質金利を下げたり、他の金融機関と差別化を図ったりする流れになります。
これが、金融機関ごとに金利が異なる理由になっているのです。
店頭金利を選ぶ
店頭金利と優遇金利が異なっており、実質金利は同じ金融機関があった場合、みなさんはA銀行とB銀行どちらを選ぶでしょうか。
銀行A | 店頭金利2.475% | 優遇金利1.7% | 実質金利0.775% |
---|---|---|---|
銀行B | 店頭金利2.775% | 優遇金利2.0% | 実質金利0.775% |
この例でいうと、店頭金利の低いA銀行を選ぶのが無難です
今後金利が変動したり、優遇金利幅が縮まったりした場合にはA銀行はリスクが小さいのがいいです。
最近は低金利の時代なので、金利がいつ上がってくるのかわからないため動きをみて検討した方がよさそうです。
優遇金利の種類
優遇金利の種類について説明していきます。
優遇金利には、当初優遇と通期優遇の2種類があり、返済内容も異なってくるので確認しておきましょう。
当初優遇
当初引き下げプランなどとも呼ばれている当初優遇では、決められた期間とそれ以降の優遇金利が変わってきます。
例えば、当初5年2.15%優遇で、その後1.35%優遇などが挙げられます。
通期での優遇金利と比べて、当初数年間の金利水準がより低く設定されているのがメリットです。
当初優遇の期間が過ぎると、その後の金利引き下げ幅は小さくなってきます。
通期優遇
通期優遇は各金融機関で使われています。
通期優遇では、借り入れ当初から完済まで優遇金利が変わることはありません。
優遇幅は当初優遇に比べて小さいですが、完済まで優遇幅が変わることがないので、返済計画が立てやすいです。
優遇金利のメリット・デメリットは?
優遇金利のメリット・デメリットはどういったところにあるのでしょうか。
メリット
安い金利で借りることができ、さらに返済終了まで優遇金利を活用できます。
条件さえ当てはまれば、安い金利で借り入れでき、家賃並みや賃貸感覚で、毎月の支払いができるのです。
また、ローン返済期間中は優遇金利が適応になっているので、何も変更しなければ返済終了まで優遇金利が活用できます。
デメリット
条件が満たせていない優遇金利を適用できなく、金利が上がる可能性があります。
金融機関が指定する条件が満たせていないと、優遇金利がついているローンは組めません。
また、固定期間終了後に店頭金利が上がっていると、優遇金利を適応しても最初の支払いより月々の返済が上がる可能性もあります。
優遇金利の条件
優遇金利を受けるためには条件が必要です。
提示される条件は各金融機関によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
条件は下記の通りになります。
- 公共料金の引き落としの指定を2つ以上できる
- 給料の振込先に指定できる
- 定期預金を作れる
- 金融機関が指定するキャッシング付きカードが作れる など
この条件の中で1つか2つ以上の条件に当てはまらないと対象外となるので注意しましょう。
給料の振込先に指定できる方が少なく、公共料金の引き落とし先を利用する人がほとんどです。
金融機関は継続して安定的に住宅ローンの支払いができるかをみているので、安心材料はいくつか欲しいところです。
月々の支払いが少しでも上がるのは、生活に響くので不安要素となるはずです。
住宅ローンを組むことを決めたら、金融機関の話を聞いて自分なりに情報収集をし、優遇金利にするかを検討した方がよいでしょう。
優遇金利幅の増減
場合によっては優遇金利幅が増減する場合もあるので注意してください。
優遇金利額が縮まるケースはほとんどありません。
なぜなら、優遇金利の幅が縮まるということは、審査が厳しいことになるからです。
優遇金利幅が増えるときは、上述した条件が良い場合です。
自己資金率も高く、勤務先や年収も安定している場合には、優遇金利幅を増やしてでも融資したいと思われるのです。
優遇金利の交渉
優遇金利は交渉できます。
金融機関が優遇金利を設定した後に引き下げるのは、難易度が高い交渉になります。
そのため優遇金利を交渉で下げるケースは多くありません。
また、新築物件や中古物件を購入するときには、優遇金利の交渉を行うのはほぼ不可能です。
不動産会社が金融機関との窓口になるので、直接交渉する余地がないことが挙げられます。
優遇金利の交渉は借り換えの時のみと考えてください。
金利交渉は自分の本気度を金融機関にアピールすることが重要なので、金融機関に他行で住宅ローン審査をしている試算を見せるのはおすすめかもしれません。
- 優遇金利の注意点
総返済額を大きく減らす効果のある引き下げ金利ですが、注意したいのは金融機関や住宅ローン商品、キャンペーンなどのタイミングにより適用期間や引き下げ幅が違うということです。
借入時の引き下げ幅が小さくなると返済額は上がってくるので、注意しましょう。
借入先を決める際には、引き下げ幅の大小だけではなく、その金利がいつまで続くのかを確認しておくことが重要です。
住宅ローンの種類
住宅ローンの種類は、大きく分けて2種類あります。
自分に合った住宅ローンのタイプを選び、無理なく返済していくことが大切なので、理解をしておきましょう。
全期間固定金利
全期間固定金利というのは、契約当初の金利で、返済期間中の金利が固定されています。
住宅ローンは、期間中の金利は一定であるのがほとんどですが、例外的にある時期から金利が上がる段階金利型というのもあります。
ただ、金利が上がる際も、契約時にあらかじめ決められています。
メリットとしては、契約期間中に金利が上がってしまっても、金利変動の影響を受けずに一定金利で返済し続けられる点です。
返済額の見通しが付きやすく資産管理がしやすいのはいいですよね。
変動金利型と比べて金利が割高になっているので、事前に確認しておきましょう。
固定金利選択型
固定金利選択型は、2年、3年、5年、10年と一定期間中のみ金利が固定されているタイプの住宅ローンです。
固定する金利期間が短ければ短いほど、契約当初の金利を下げられるという特徴があります。
また、固定金利の期間が過ぎてしまえば、契約更新時に固定金利型か変動金利型か任意で決めることができ、総返済額を再計算できます。
固定金利型と変動金利型の良い所をまとめている固定金利選択型は、リスクに備えつつも安定感のある返済計画を立てられることが大きなメリットです。
契約更新時の金利変動幅や総返済額に上限が設けられていないので、急激な金利上昇によって、総返済額が膨れ上がる可能性もあるので注意しましょう。
おすすめ住宅ローン(変動金利の場合)
優遇金利について説明してきましたが、最後に変動金利の住宅ローンを検討している方におすすめの住宅ローンをご紹介しましょう。
auじぶん銀行
auじぶん銀行は、金利がとにかく安く、金利の安さ以外にも多くの魅力があります。
特に他の金融機関で多くの費用がじぶん銀行では無料になるというのは大きな魅力です。
auの電話を利用している方は優先的に検討してみましょう。
auじぶん銀行では、下記6つの費用が無料となります。
- 一般団信の保証料
- がん50%保証団信の保証料
- 保証料
- 資金移動の手数料
- 一部繰り上げ返済手数料
- 収入印紙代
こうした費用は実際の返済額に比べれば微々たるものかもしれませんが、長い返済期間を考えるとかなりの費用がお得になります。
さらにauユーザーならお得な特典が付いています。
- 円定期預金の金利優遇
- ATM手数料が0円
- 他行宛振込手数料無料(最大月5回まで)
- カードローンのau限定割
- WALLETポイントが貯まる
現在では、auユーザー以外でも金利優遇を受けることができるので、昔に比べて優位性は下がってきているが、ATM手数料や他行宛振込手数料が無料というのはかなりお得な特典です。
ジャパンネット銀行
ジャパンネット銀行は、日本で最初のネット銀行であり、ヤフーの連結子会社かつ三井住友銀行の持分法適用会社です。
ヤフオクなどヤフーのサイトサービスを利用する際にメリットがあり、Tポイントを現金に交換できるのが魅力です。
セブン銀行と同じようにキャッシュレスの入出窓口として活用している人が多い銀行となっています。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行は、SBIネット銀行グループのネット銀行です。
ソフトバンクの系列として設立され、その後独立をしました。
住信SBIネット銀行は、利用状況などの条件を満たしていれば他行への振込手数料が最大15回も無料になるのが魅力です。
まとめ
優遇金利は、安い金利で借りることができ、さらに返済終了まで優遇金利を活用できることが分かったと思います。
条件さえ当てはまれば、安い金利で借り入れでき、家賃並みや賃貸感覚で、毎月の支払いができるのでおすすめです。
最近は、金利がかなり低いため、優遇金利はそこまで意味がないように感じます。