2016年に日銀が導入したマイナス金利政策の影響で、住宅ローンは超低金利状態が続いています。
住宅ローンの借り換えをするなら今がチャンス!と、具体的に検討をしている人も多いでしょう。
ただ、住宅ローンを借り換えるにしても、失敗だけは避けたいところです。
この記事では、住宅ローン借り換えのメリット・デメリット、借り換え審査のポイントや審査に通過するコツなどについて詳しく解説していきます。
住宅ローンの借り換えを検討している、住宅ローンの借り換えに失敗したくない、そんな人は、ぜひチェックしてみてください。
※本ページにはPRが含まれます。
Contents
住宅ローンの借り換えとは
住宅ローンの借り換えとは、新しい住宅ローンを借りて、現在借りている住宅ローンを一括で返済することをいいます。
住宅ローンの借り換えの第一の目的は「毎月の返済額や総返済額を減らすこと」ですから、現在借りている住宅ローンより金利の低い住宅ローンに借り換えるケースがほとんどです。
2016年のマイナス金利政策導入以降、住宅ローン金利は史上最低水準の超低金利が続いていますので、2016年以前に住宅ローンを借りた人は返済額を大きく減らせる可能性があります。
その他、
- 変動金利の住宅ローンを借りていて、金利の上昇が心配な人
- 完済年齢が65歳を大幅に超えてしまう人
なども、住宅ローンの借り換えによってリスクを軽減できる可能性が高いです。
住宅ローン借り換えのメリット・デメリット
住宅ローンの借り換えにはどのようなメリット・デメリットがあるのか、見ていきましょう。
住宅ローン借り換えのメリット
まずは、住宅ローン借り換えのメリットについて解説します。
返済額を減らせる
住宅ローン借り換えの最大のメリットは、返済額が減ることでしょう。
今借りている住宅ローンよりも低い金利の住宅ローンに借り換えれば、支払利息が減ります。
支払利息が減れば、総返済額も抑えられます。
毎月の返済額を減らす代わりに、返済期間の短縮やボーナス払いのカットへの変更も可能です。
金利上昇リスクの軽減
現在のところ住宅ローン金利は過去最低水準で推移していますが、この状態がいつまでも続くとは限りません。
変動金利や短期の固定金利で住宅ローンを組んでいる人は、金利が上昇すれば毎月の返済額や総返済額は大幅に増えてしまうでしょう。
今後は金利が上がるだろうと予想しているけれども、できる限り金利上昇の影響を受けたくない…。
そう考えているのなら、金利が低い今のうちに長期の固定金利、あるいは全期間固定の住宅ローンに借り換えをして、金利上昇リスクに備えておく方が安心です。
保証の厚い団信に加入できる
住宅ローン契約時には、ほとんどの人が団体信用生命保険に加入します。
通常の団体信用生命保険では、契約者が死亡したり所定の高度障害となったりした場合に住宅ローン残高が保障されます。
それに加えて、最近の団体信用生命保険は、
- がんと診断されたら住宅ローン残高が保障される
- 7大疾病あるいは8大疾病で所定の状態になるとローン残高が保障される
など、さまざまなタイプの特約を自分の状況に合わせて付帯することができ、非常にメリットが大きいです。
ですが、原則として一度加入した団体信用生命保険は、住宅ローンの返済中に変更できません。
住宅ローンを借り換える場合は、これまでの団体信用生命保険は引き継がれず新たに団体信用生命保険に加入し直すことになりますので、保障が充実している団体信用生命保険に加入できる可能性があります。
利便性が高まることも!
住宅ローンを借りたのはいいけれど、思っていたよりも使い勝手が良くなかった…というケースがたびたび見られます。
- 「繰り上げ返済をしようとしたら金額に制限があった」
- 「住宅ローンの変更手続きや相談をしたいけど、店舗が近くにない」
など、使い勝手のよくない住宅ローンを借りていることで、無駄な利息を支払うのは非常にもったいないです。
住宅ローンの借り換えをすれば、各種手続きが簡単にでき、自分に合ったサービスを受けられるなど、利便性が高まることもあります。
住宅ローン借り換えのデメリット
住宅ローンの借り換えにはメリットだけではなくデメリットもあります。
審査を受けなければならない
住宅ローンの借り換えをする場合は、新規で住宅ローンを借りる場合と同じように審査を受けます。
しかし、今よりも条件がよくなる住宅ローンの審査を受けなければ意味がありませんので、自分に合う条件の住宅ローンを探すところから始めなければなりません。
また、住宅ローンの借り換え審査では、新規借り入れの審査と同じくらい多くの書類を準備する必要があります。
専門的な言葉が多く、一つ一つ確認しながら書類を用意しなければならないのでかなり大変です。
しかも、ここまで時間を費やして借り換え審査を受けたとしても、必ず通過できるとは限らないのです。
審査落ちしてしまったら、一からやり直しです。
諸費用がかかる
住宅ローンの借り換えでは新しいローンを借りますから、新規借入時と同じように諸費用がかかります。
さらに、これまで借りていた住宅ローンを完済するための費用も必要です。
新しく住宅ローンを借りる際にかかる費用
事務手数料 | 3万円~100万円程度 |
---|---|
保証料 | 数十万円~100万円程度 |
印紙税 | ~6万円程度 |
登記関連費用 | ~15万円程度 |
これまで借りていた住宅ローンを完済する際にかかる費用
一括返済手数料 | 数万円 |
---|---|
抵当権抹消費用 | ~2万円程度 |
借り換えにかかる諸費用の具体的な金額は、借入金額や借入期間などによって異なります。
平均すると30万円~90万円程度です。
住宅ローンの借り換えはどのような人に向いている?
上に挙げたようなメリットやデメリットを踏まえたうえで、どのような人に住宅ローン尾借り換えが向いているのか解説していきます。
借り換え前と借り換え後のローンの金利差が1%以上ある
金利の高い住宅ローンから金利の低い住宅ローンに借り換えをすれば、当然支払利息の負担は小さくなります。
しかし、新たに住宅ローンを借りる際には諸費用がかかります。
住宅ローンの借り換えで節約できる利息が、新たな住宅ローンにかかる諸費用よりも大きくならければ、借り換えをする意味はありません。
借り換え前と後の住宅ローンの金利差が1%以上あれば、住宅ローンを借り換えても損をすることはないでしょう。
実際にどのくらい負担を抑えられる?
1%以上金利差があれば、支払利息の負担が小さくなるといっても伝わりにくいので、実際に計算してみました。
たとえば、現在下記条件で住宅ローンを借りているとします。
- 現在のローン残高2,000万円
- 残りの返済期間20年
- 現在の金利1.5%
この場合の返済額は以下の通りです(今後ずっと金利が変動しないものとして計算しています)。
- 毎月の返済額 9万6,509円
- 年間返済額 115万8,108円
- 総返済額 2,306万2,045円
借り換えをしたことによって、これまでの「金利1.5%」よりマイナス1%の「金利0.5%」が適用されたとすると、返済額は以下のようになります。
- 借入残高2,000万円
- 残りの返済期間20年
- 新たに適用される金利0.5%
毎月の返済額 | 8万7,586円(-8,923円) |
---|---|
年間返済額 | 105万1,032円(-10万7,076円) |
総返済額 | 2,119万5,706円(-214万1,339円) |
金利が1%低くなったことで、月々の返済額は8,923円負担が少なくなり、総返済額は214万円以上も負担が少なくなりました。
借り換えにかかる諸費用を差し引いたとしても、100万円以上負担を軽減できることが分かります。
(住宅金融支援機構HP「借換えシミュレーション」にて計算)
返済期間が10年以上残っている
住宅ローンの返済では、借り入れから日が浅いほど支払利息額は大きく、返済が進むにつれて利息負担は徐々に小さくなっていきます。
従って、住宅ローンの返済がもうすぐ終わりそうな頃に借り換えをしても、利息を軽減する効果は出にくいと考えてください。
住宅ローンの借り換えはできるだけ早い段階で行う方がメリットが出やすく、返済期間が10年以上あれば借り換えの恩恵を受けられます。
実際、住宅ローンの借り換えをした人の約半数は、最初の住宅ローン借り入れから10年以内に借り換えをしています。
返済期間が10年未満だと、新しく借りる住宅ローンの諸費用をカバーできない可能性が高いので、しっかりシミュレーションをしてから借り換えを検討する方がいいでしょう。
ローンの残債が1,000万円以上ある
住宅ローンの借り換えは、ローンの残債が大きいほどメリットが出やすいです。
ローンの残債が大きければ支払利息の負担は大きくなりますし、ローンの残債が少なければ支払利息の負担は小さくなります。
残債が少ないと利息削減効果は出にくいです。
ローン残債が1,000万円以上あることを借り換えの一つの目安とするといいでしょう。
理屈としては、返済期間が10年以上残っている場合と同じです。
住宅ローンの残高が1,000万円よりも少ないと、借り換えで軽減できる利息負担よりも借り換えにかかる諸費用の方が上回るケースが増えてきます。
住宅ローン借り換え審査ではここを見られる!
どのような人が住宅ローンの借り換えに向いているかが分かったところで、次は借り換え審査ではどのようなところを見られるのかについて考えていきましょう。
物件の審査
住宅ローンで大きな金額を借りられるのは、住宅を担保にしているからです。
そのため物件審査が必ず行われます。
もちろん、住宅ローンの借り換え審査でも物件審査は行われています。
住宅は価値が減少するスピードが速い
住宅ローンの新規借入時には、物件価格の100%の金額を借りられるケースがほとんどです。
ところが、住宅は価値が減少するスピードが非常に速いです。
いったん買い手がついた物件は、その瞬間に2割程度価値が落ちるといわれますし、購入してから10年から15年も経過すれば、住宅の価値はせいぜい新築時の5割~6割程度にしかなりません。
住宅を購入するとすぐに、物件価格よりも住宅ローンの残債のほうが上回る状態になってしまうのです。
たとえば、4,000万円の住宅をフルローンで購入したとすると、住宅ローンは4,000万円丸々残っているにも関わらず、住宅を購入した時点でその住宅の価値は3,200万円程度まで落ちてしまうということです。
仮にこの時点で住宅ローンを借り換えようとしても、住宅の価値は3,200万円まで落ちてしまっているので、3,200万円までのローンしか組めません。
はじめのローンを完済するためには、800万円を自分で用意する必要があります。
借り換えの物件審査は基準が緩やか
このように、住宅ローンの借り換えを希望する人に対して、新規購入時と同じように物件の担保価値までしか融資しないことにしてしまったら、住宅ローンを借り換えられる人はほとんどいなくなってしまいます。
ただ、金融機関としては多くの人に住宅ローンの借り換えをしてもらい、融資残高を増やした方がいいに決まっています。
そこで、住宅の借り換えに審査に関しては、金融機関は物件審査を甘くして実際の価値よりも高い金額を融資します。
上の例でいえば、住宅の価値としては3,200万円しかないけれど、申込者には住宅ローンの残債が4,000万円あるので、800万円上乗せして担保価値の125%、4,000万円を融資するのです。
金融機関は、新規購入時は物件価格の100%までしか融資しませんが、借り換え時には物件価格の150%~200%まで融資するケースが多く、審査基準はかなり緩やかです。
申込者自身の審査
住宅ローンの借り換え審査の内容は、新規借入時の審査と内容はほとんど変わりません。
ただし、住宅ローンの借り換え審査では、物件の審査が甘い代わりに申込者自身の審査を厳しくして全体のバランスをとっています。
住宅ローンの返済履歴
これまで借りていた住宅ローンの返済状況は必ずチェックされます。
住宅ローンの借り換え審査の際には、借り換え先金融機関に、
- 現在借りている住宅ローンの返済予定表
- 現在借りている住宅ローンの返済履歴がわかる通帳
を提出します。
金融機関はこの資料を見て、現在借りている住宅ローンを申込者がきちんと返済しているかどうか確認しています。
その他のローンの返済履歴
もちろん、返済履歴を確認されるのは住宅ローンだけではありません。
それ以外のローンやクレジットの返済履歴もしっかりチェックされます。
住宅ローン借り換え審査時には、金融機関は必ず個人信用情報を照会しています。
どこで、いつ、どのような借り入れをしたか、期日通りに返済しているか、などはすべて把握されます。
返済比率
住宅ローンの審査では返済比率が最も重視されます。
返済比率とは、年収に占める年間返済額の割合のことをいいます。
民間の住宅ローンの多くは返済比率を公表していませんが、基準の上限を30%~40%程度に設定しているケースが多いです。
一方、フラット35はどの金融機関でも返済比率は一律です。
【フラット35の返済比率】
年収 | 基準 |
---|---|
400万円未満 | 30% |
400万円以上 | 35% |
一般的に返済比率は「新規借入時」よりも「借り換え時」の方が厳しくなります。
たとえば、新規借入時は返済比率35%以下で審査するけれども、借り換え時には30%以下で審査する、といった具合です。
住宅ローンによって返済比率は異なります。
これまでの住宅ローンの返済比率よりも、借り換え後の住宅ローンの返済比率の方がもともと基準が低い場合には、さらに審査が厳しくなる可能性がありますので気をつけてください。
年収
住宅ローンの審査では年収比率が重視されるので、年収が多くないからといってただちに審査落ちしてしまうことは基本的にはありません。
新規借入時の審査にもちゃんと通過できたわけですから、当時と比べて年収が低くなっていないのならそれほど心配することはないでしょう。
ただし、住宅ローンによっては年収条件が設けられている場合もあります。
そのような住宅ローンでは、年収基準を下回っていれば審査に通過するのは難しいでしょう。
【主な銀行住宅ローンの年収条件】
金融機関名 | 年収についての条件 |
---|---|
三菱UFJ銀行 | 特に記載なし |
三井住友銀行 | 200万円以上 |
みずほ銀行 | 安定した収入がある人 |
楽天銀行 | 400万円以上 |
イオン銀行 | 100万円以上 |
ソニー銀行 | 400万円以上 |
ジャパンネット銀行 | 200万円以上 |
雇用形態
住宅ローンの借り換え審査では、新規借入時と同じように収入の安定性が重視されます。
ただし、新規借入時よりも年齢が高くなっていますから、より安定した雇用形態で働いていることが求められます。
もちろん、最も望ましいのは正社員であることです。
契約社員や派遣社員では評価はかなり下がると考えてください。
また、新規借入時は会社員だったけれども、現在は脱サラして個人事業主や自営業者になったという人もいるでしょう。
個人事業主や自営業者は収入が安定していると判断されにくいです。
審査はかなり厳しくなると考えておいてください。
勤続年数
勤続年数に条件を設けている住宅ローンは実はそれほど多くありません。
ですが、できれば3年以上、少なくとも1年以上はあるといいです。
借り換え審査の申込時は新規購入時よりも年齢が高くなっているので、勤続年数が短いといい印象を与えないので気をつけてください。
【主な銀行住宅ローンの勤続年数に関する条件】
金融機関名 | 勤続年数についての条件 |
---|---|
三菱UFJ銀行 | 1年以上 |
三井住友銀行 | 特に記載なし |
みずほ銀行 | 特に記載なし |
楽天銀行 | 特に記載なし |
イオン銀行 | 6ヶ月以上 |
ソニー銀行 | 特に記載なし |
ジャパンネット銀行 | 特に記載なし |
キャリアアップのための転職なら、勤続年数が多少短くてもプラスに評価される余地があります。
申し込みや事前相談の際には担当者にしっかりアピールしておきましょう。
完済時年齢
住宅ローンの借り換え審査では、完済時年齢も重視されます。
新規借入よりも年齢が高くなっているので、完済時年齢をどのように設定するかは非常に重要です。
たとえば、30歳の人が30年ローンを組みたいと希望したとしても何も問題はありません。
しかし、50歳を超えてから30年ローンを組みたいと希望しても完済時年齢が80歳ですから、なかなか難しいです。
基本的に住宅ローンは定年を迎える65歳までの完済を目指すのが望ましいので、仕事をリタイアした後にどのようにして返済していくのかを明確にできなければ、金融機関側も融資に二の足を踏むのは当然だといえます。
- 自己資金を用意する
- 借入期間を短くする
など、具体的な返済プランを示せるようにしておきましょう。
健康状態
若いうちは健康状態に全く問題がなくても、年齢が高くなるにつれて健康面の不安は増えてきます。
住宅ローンは、借り換えの際も団体信用生命保険への加入を条件としているケースがほとんどです。
健康に不安がある人のためにワイド団信を用意している住宅ローンもありますが、ワイド団信に加入する場合は金利を上乗せされます(0.2%~0.3%)。
ただ、住宅ローンの借り換えの主な目的は、利息の負担を今までよりも軽減することです。
現在団体信用生命保険に加入しているのなら、借り換えをしてわざわざワイド団信に加入することが本当にお得になるのか、しっかり検討する必要があるでしょう。
借り換え審査で引っかかりがちな項目とは?
借り換え審査では、最初に住宅ローンを借りた時から申込者の状況がどのくらい変化しているかという点を重視します。
健康状態が変化していないか
住宅の新規購入時には健康だったけれども、その後に大きな病気をしたというようなケースは要注意です。
もし、健康上の問題が理由で団体信用生命保険に加入できなければ、借り換え審査に通過するのは難しいでしょう。
ただし住宅ローンによっては、通常の団体信用生命保険よりも加入条件が緩やかな「ワイド団信」を用意しています。
健康に不安がある人は、ワイド団信を取り扱っている住宅ローンの審査への申し込みを検討してみてもいいでしょう。
また、フラット35なら、団体信用生命保険への加入は任意となっています。
以前から加入していた生命保険などでどこまでカバーできるかなど確認したうえで、借り換えを検討することをおすすめします。
マイカーローンや教育ローンなどの借り入れが増えていないか
住宅ローンの新規借入時は、家族は夫婦二人だけ、あるいは子供がまだ小さいというケースが多いです。
その後子どもが成長するにつれと、マイカーローンや教育ローンなど各種ローンを組む機会も増えてきます。
しかし、こうしたローンを組んでいると返済比率が高くなりますので、借り換え審査に通過しにくくなってしまいます。
住宅ローンの借り換えをしたいなら、今借りている住宅ローン以外の借金はすべて完済しておきたいです。
マイカーローンや教育ローンがどうしても必要なら、一時的に実家や親戚に借りるか、住宅ローンの借り換えが済んだ後で借りるなど、調整することをおすすめします。
転職などで収入が減少していないか
会社の業績悪化や転職などで以前より収入が減っていると、住宅ローンの借り換え審査に通過するのは難しくなります。
あるいは、共働きだったので二人の名義でローンを組んだが、出産や子育てで妻が専業主婦になったという場合も同様です。
住宅ローンの借り換え審査を受けるために今すぐ収入を増やすのは難しいです。
まずは、返済比率を下げるしかありません。
- 住宅ローン以外の借り入れをすべて完済して解約する
- 自己資金を用意して借入金額を少なくする
などで、対処してください。
住宅ローンの返済状況
現在借りている住宅ローンの返済で遅延をしたことがあると、借り換え審査に通過するのは非常に難しいです。
住宅ローンは、必ず約束通りに返済するという条件で借りたはずです。
そう約束したにもかかわらず期日通りに返済できなければ、「約束を守れない人」と判断されてもしかたありません。
約束を破った前例があり、「また同じように返済遅れをするのではないか」「完済できないのではないか」と判断されれば、審査には通過できないでしょう。
ただ、たまたま1度だけうっかりして口座に入金し忘れてしまった、というような理由がある場合は、ローン審査申込時に担当者に正直に伝えておくといいでしょう。
返済遅れにはやむを得ない事情があったと理解してもらえれば、借り換えの審査に通るケースもあります。
住宅ローン借り換え審査に通過するコツ
住宅ローン借り換え審査に何とかして通過したい!
そんな人に審査に通過するコツをご紹介します。
住宅ローン以外のローンを完済しておく
住宅ローン以外に借り入れがある場合は、借り換え審査に申し込みをする前に完済しておきましょう。
特に注意したいのはマイカーローンです。
借入金額が大きいので、返済比率を大きく押し上げてしまいます。
今すぐ完済できないようであれば、マイカーローンを完済してから借り換え審査に申し込むことをおすすめします。
住宅ローンの借り換えをする予定でいるのなら、マイカーローンのような大きなローンはもちろん、カードローンやクレジットカードのリボ払いなども極力利用しないことです。
複数の金融機関に相談してみる
住宅ローンの借り換え審査に申し込みをする場合は、2~3社の商品に申し込みをしておくことをおすすめします。
借り換え審査に通過できなかった場合に、あらたな金融機関の住宅ローンを探すところから始めていると、実際に借り換えが完了するまでに非常に時間がかかってしまいます。
複数の審査に同時に申し込みをしておけば、一方の借り換え審査には通らなくても、もう一方の借り換え審査には通過できる可能性があります。
住宅ローン審査の基準は金融機関によって異なるので、一度や二度審査に通過できなかったからといって諦めてしまうのではなく、定期的に複数の借り換え審査に申し込みをするといいでしょう。
ただし、一度に申し込むのは2社程度、最大でも3社にとどめておいてください。
一度に多くの審査に申し込みをしてしまうと、かえって審査に不利になることがあります。
審査に通過しやすい住宅ローンはある?
こうして見ていると、借り換え審査の基準はなかなか厳しそうです。
審査に通過しやすい住宅ローンはあるのでしょうか?
借り換えに力を入れているネット銀行
低金利で保証が充実しているネット銀行住宅ローンは、利息負担の軽減を目的とする借り換えにピッタリです。
実は、ネット銀行は新規借り入れよりも借り換えに力を入れているので、住宅ローンの借り換えを希望している人におすすめなのです。
ネット銀行は審査が厳しいといわれますが、しっかりリサーチすればきっと自分に合った住宅ローンが見つかるでしょう。
フラット35は借り換えにも利用できる!
銀行オリジナルの住宅ローン以外にも目を向けてみましょう。
フラット35は民間金融と比べて審査基準が緩やかで、
- 転職したばかりの人
- 事業を始めてからまだ日が浅い人
- 健康に不安がある人
など、難しい属性の人でも充分審査に通過する可能性があります。
- 全期間固定金利なので金利上昇リスクを避けられる
- 保証料が不要で借り換えにかかる諸費用が少なく済む
- 団体信用生命保険への加入が任意
などの特徴があります。
おわりに
住宅ローンの借り換え審査に通過すれば、これまでよりも支払いの負担を軽減できます。
ただし、ローンの内容をしっかり確認しないまま借り換えをすれば、きっと後々困りごとが発生します。
しっかりと住宅ローンの内容や条件を把握して、間違いのない借換先を選んでください。