住宅ローンを利用しようと考えたときに、ネット銀行住宅ローンについて知ったという方も少なからずいるかと思います。
近年では、何でもかんでもインターネット上で完結してしまうことが多いですよね。
ただ、住宅ローンをインターネット上で借り入れることに、不安を覚える方もいるのではないでしょうか。
多額の借り入れを行うことになるのですから、慎重になるのは当然です。
この記事では、そんなネット銀行住宅ローンについて詳しく解説します。
「ネット銀行の住宅ローンを利用してみたいけど、デメリットがあると怖い」と思っている方はぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
- ネット銀行住宅ローンのメリット・デメリット
- 通常の住宅ローンとネット銀行住宅ローンの違い
- おすすめのネット銀行住宅ローン
※本ページにはPRが含まれます。
Contents
ネット銀行の住宅ローンのデメリット・メリット
まずは、ネット銀行住宅ローンのデメリット・メリットについて解説します。
ネット銀行の住宅ローンのデメリット
まずはネット銀行住宅ローンのデメリットについて解説します。
ネット銀行住宅ローンのデメリットは以下の通りです。
- 審査が厳しい
- 事前審査の精度が低い
- 金利上昇のリスク
- 融資されるまでが長い
- 事務手数料が高い
- 相談することができない
これらについて一つずつ解説します。
審査が厳しい
対面で審査を行うことが一切なくなるため、事前情報のみで審査をすることになります。
対面で審査を行うとなると、人柄や真摯さが伝わるため信頼度を確かめることができます。
しかし、審査の情報がネット上で申請した内容だけだと、人柄は全く関係なくなってしまいます。
その分審査が厳しくなってしまうといえますね。
具体的にどのような部分で審査基準が厳しくなるのかと言うと、以下の要素です。
- 雇用形態
- 勤続年数
- 物件の価値
- 自己資金率
これらの審査が厳しくなると言われています。
対面で審査を行うときよりも、多めに用意できると安心ですね。
事前審査の精度が低い
一般的な銀行の事前審査とネット銀行の審査内容は異なっています。
ネット銀行の事前審査はとても簡単になっていて、数分で完了してしまうような銀行もあります。
ネット銀行が行っている事前審査は、単純に年収と借入金額の比率を計算しているだけです。
計算しているだけなので、簡単に審査に通ったと勘違いしてしまいやすいですが、本審査ではしっかりと審査されるため注意が必要です。
つまり、ネット銀行はほとんど本審査しか審査がないということですね。
基本的に本審査では、本人確認書類、収入が分かる資料、物件の登記簿謄本、販売図面などが必要になります。
これらの情報を元に、信用情報や担保の評価が行われます。
期間は1週間程度掛かるということを覚えておきましょう。
金利上昇のリスク
基準の金利はどんな方でも変わりませんが、多くの銀行で短期プライムレートという金利精度を利用しています。
短期プライムレートとは、銀行が最有料の企業に貸し出す際の最優遇金利の中でも、1年以内の金利のことを指しています。
この短期プライムレートに連動して住宅ローンの金利が定められているので、金利上昇リスクがあるということを覚えておきましょう。
融資されるまでが長い
ネット銀行は、審査を受けてから融資されるまでの期間がとても長いです。
基本的に、融資されるまでに1ヶ月半から2ヶ月程度の時間が必要になります。
住宅ローンを必要としてからでは遅い可能性がありますよね。
また、中古の物件を購入しようと考えているのであれば、売買契約から引き渡しまで1ヶ月程度なので、間に合いません。
そのため、中古の物件の購入を考えているのであれば、ネット銀行の住宅ローンは利用できないでしょう。
事務手数料が高い
ネット銀行は事務手数料が高く設定されています。
事務手数料というのは、住宅ローンの手続きをしてもらう際に支払わなければならない費用です。
ネット銀行が定めている事務手数料の制度は、変動型です。
変動型というのは、融資額の応じて求められるため、固定型の事務手数料よりも多く支払うことが大半です。
平均的には、2.16%の事務手数料が相場と定められています。
具体的に例を出して計算してみましょう。
5000万円の雄姿をしたとしたら、2.16%の事務手数料=1,080,000円にもなってしまいます。
固定型であれば、10万円で済むので大きな出費になってしまいますね。
なぜここまで大きな費用が少ないのかと言うと、初期費用が必要ないからです。
相談することができない
ネット上ですべて完結してしまっているので、わからないことがあったとしても相談することができません。
住宅ローンの手続きには、様々な書類を用意しなければならないため、初めての方は戸惑ってしまうでしょう。
また、住宅ローンの手続きでミスをしたまま借り入れを行ってしまい、それがバレてしまったら即時全額返済しなければならないということもありえます。
このような大きなデメリットがあるため、初めて住宅ローンを利用するのであれば相談できないと難しいかもしれません。
ネット銀行の住宅ローンのメリット
次はネット銀行住宅ローンのメリットについて解説します。
- 低金利
- 来店の必要がない
- 24時間いつでも申し込み可能
- 印紙税がかからない
これらについて解説します。
低金利
先程、金利上昇のリスクがあると紹介しましたが、メガバンクの金利よりは低いことがほとんどです。
ネット銀行の金利とメガバンクの金利を比べる表を作成したので、是非参考にしてください。
銀行名 | 金利 | |
---|---|---|
ネット銀行 | auじぶん銀行 | 0.380% |
住信SBIネット銀行 | 0.410% | |
楽天銀行(ネット銀行) | 0.527% | |
メガバンク | みずほ銀行 | 0.525% |
三菱UFJ銀行 | 0.525% | |
三井住友銀行 | 0.475% |
このような違いがあります。
僅かではありますが、メガバンクよりもネット銀行のほうが金利が小さいということはわかっていただけたかと思います。
ただ、この金利差が小さくても実際の金額に反映するとかなり差が出てくるので、できるだけ金利は小さい方がいいですね。
そのため、できるだけ金利の小さい銀行を利用しましょう。
来店の必要がない
住宅ローンの審査について確認することがないという方は、来店をしなくて済むので無駄に時間が取られることもありません。
すべて自分でできるという方は、家で簡単に申請できてしまうため、一般的な住宅ローンを利用するよりも楽でしょう。
24時間いつでも申し込み可能
家で簡単に申請できるということに加えて、24時間いつでも申請することが可能です。
WEB上で簡単に申請することができるので、無駄な時間が取られません。
加えて、自分の手が空いているときに申請すればいいので簡単ですね。
一般的な住宅ローンを利用するとなると、直接銀行に向かうか、郵送する必要がありましたがネット銀行であればネットで完結できます。
余計なやり取りをしなくていいので、申し込みやすいです。
印紙税がかからない
これはそのままですが、印紙税が掛かりません。
契約の金額に応じた金額を住宅ローンの契約時に支払わなければならなりません。
最大で10万円を印紙代として支払わなければならないので、その分がなくなると考えれば大きなメリットと言えるでしょう。
ネット銀行の住宅ローンと通常の住宅ローンの違う点
ここからは、ネット銀行の住宅ローンと通常の住宅ローンの違いについて解説します。
ネット銀行の住宅ローンと通常の住宅ローンの違いは以下の通りです。
- オンラインで完結
- 保証料が不要
- 手数料が掛かる
- 自分で手続をしなければならない
これらについて解説します。
オンラインで完結
一番の違いといえば、オンラインで解決するか否かですね。
ネット銀行はその名の通り、インターネット上で完結します。
一方で通常の住宅ローンであれば、銀行に出向いて様々な申請を行わなければならないので面倒くさいと感じるでしょう。
保証料が不要
一般的な住宅ローンを利用するとなると、保証料が必要になりますが、ネット銀行の住宅ローンを利用すれば保証料が必要なくなります。
通常の住宅ローンでは、数十万円必要になることもあるので、かなり大きな金額が減ることになるでしょう。
手数料が掛かる
先程も紹介しましたが、融資額の2.16%の費用が手数料としてかかってしまいます。
5000万円借りるとなると、100万円程度の手数料が掛かるのでかなりの痛手を負ってしまいます。
手数料がどのくらい掛かるのか、ネット銀行を利用する前に事前に確認しておきましょう。
自分で手続をしなければならない
ネット銀行だと、完全に自分一人で手続きをしなければなりません。
しかし、一般的な住宅ローンであれば、銀行に出向いて審査をすることになるので、確認することができます。
初心者の方であれば、対面で申請できたほうが心配も減るでしょう。
おすすめのネット銀行
最後におすすめのネット銀行について解説します。
おすすめのネット銀行は以下の3社です。
- auじぶん銀行
- 住信SBIネット銀行
- 楽天銀行
これらについて解説します。
auじぶん銀行
まずは、auじぶん銀行について解説します。
Auじぶん銀行の特徴は以下の通りです。
- 金利がトップクラスで低い
- 保障が無料でついてくる
- ネット上で完結している
- 印紙税が0円
金利がトップクラスで低いということに加えて、色々な保障が無料でついてきます。
保障を具体的に解説すると、がん50%保障、全疾病保障がついてきます。
- がん50%保障:住宅ローンの返済期間中にがんと診断されたときに、住宅ローンの残高が半分になる保障
- 全疾病保障:怪我や病気によって半年以上入院してしまったときに、住宅ローンの残高が0円になる保障
このような制度が無料でついてきます。
健康体の方であっても将来的にどのようになるかわからないので、このような保障が無料でついてくることは大きなメリットと言えるでしょう。
先程も言っている通り、金利もかなり低いので是非利用してみてください。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行の特徴は以下の通りです。
- 低金利
- 全疾病保障がついている
- 保証料0円
auじぶん銀行ほどではありませんが、比較的低金利なのが住信SBIネット銀行です。
変動金利と固定金利を選ぶことができ、どちらも低金利なのでおすすめです。
また、保証料が0円というのは繰り上げ返済料に関しても同じで、口座への入金が無料になります。
繰り上げ返済を積極的に行っていこうと考えている方にとってはとても便利な制度でしょう。
楽天銀行(ネット銀行)
楽天銀行の特徴は以下の通りです。
- シンプルな商品内容
- 対面でも可能
- 繰り上げ返済手数料0円
- 諸費用も借入可能
楽天銀行の住宅ローンは、変動金利と固定金利・一般団信と全疾病保障の組み合わせのシンプルな点が特徴です。
また、ネット銀行ではありますが、対面で手続きをすることもできます。
また、借り入れ内容に諸費用を入れても大丈夫です。
諸費用とは、手数料や保証料のことで100万円近く掛かることがあるので、支払いが難しいという方もいるかと思います。
その金額も住宅ローンの借り入れの中に入れて良いため、諸費用に掛かる金額の負担が減りますね。
ネット銀行はこんな人におすすめ
ここまで紹介したネット銀行は、以下のような方におすすめできます。
- 低金利で借りたい
- 保障を充実させたい
- 余裕ができたら繰り上げ返済を考えている
- 変動金利でも問題ない
- 対面でなくても住宅ローンの申請方法がわかっている
これらに当てはまる方であれば、ネット銀行を利用しましょう。
変動金利については以下の記事で解説しているので、是非参考にしてください。
メリット・デメリットを理解した上でネット銀行の住宅ローンを利用しましょう
ネット銀行には様々なメリット・デメリットがありましたね。
もう一度ネット銀行のメリット・デメリットをまとめておきます。
【ネット銀行のメリット】
- 低金利
- 来店の必要がない
- 24時間いつでも申し込み可能
- 印紙税がかからない
【ネット銀行のデメリット】
- 審査が厳しい
- 事前審査の精度が低い
- 金利上昇のリスク
- 融資されるまでが長い
- 事務手数料が高い
- 相談することができない
これらを理解した上でネット銀行の住宅ローンを利用するか考えましょう!