住宅ローンではかなり大きな金額を借りますから、たいていの人はできるだけ金利が低くて諸費用がかからない商品を選びたいと考えます。
業界でもトップクラスの低金利で高評価を得ている住宅ローンといえば、まずソニー銀行住宅ローンが挙げられます。
ソニー銀行住宅ローンは低金利であるだけではなく、トータルコストが低く抑えられる点でも人気が高いです。
今回は、ソニー銀行住宅ローンについて調べてみました。
ソニー銀行住宅ローンの審査基準や金利はもちろん、付帯可能なサービスから審査に通過するコツまで、詳しく解説していきます。
住宅ローンの利用を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
Contents
ソニー銀行住宅ローンの概要
はじめに、ソニー銀行住宅ローンの概要について見ていきましょう。
借入可能金額 | 500万円~2億円(10万円単位) |
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事務手数料 | 変動セレクトローン:借入金額の2.2% 固定セレクトローン:借入金額の2.2% 住宅ローン:4万4,000円 |
保証料 | 0円 |
返済期間 | 変動セレクトローン:1年~35年(1ヶ月単位) 固定セレクトローン10年~35年(1ヶ月単位) 住宅ローン:1年~35年(1ヶ月単位) |
繰上げ返済手数料 | 一部繰上げ返済、一括返済ともに手数料無料(1万円以上1円単位) |
ソニー銀行住宅ローンは、売買契約金額もしくは工事請負金額+300万円を上限とした諸費用を含めての借り入れも可能です。
ソニー銀行住宅ローンの金利について
ソニー銀行住宅ローンには、以下の4つの商品があります。
- 変動セレクト住宅ローン
- 固定セレクト住宅ローン
- 住宅ローン(変動金利)
- 住宅ローン(固定金利)
それぞれ商品の金利について解説していきます。
ソニー銀行住宅ローンの金利
自己資金10%以上 | 自己資金10%未満 | |
---|---|---|
変動セレクト住宅ローン | 0.457% | 0.507% |
固定セレクト住宅ローン(10年) | 0.550% | 0.600% |
住宅ローン(変動金利) | 0.757% | 0.807% |
住宅ローン(固定金利20年超) | 1.423% | 1.475% |
※2020年8月15日現在
銀行によっては、住宅ローンの優遇金利に幅を持たせているケースもあります。
そうした商品では、同じ金利タイプでも審査結果次第で適用される金利が違ってくることもあります。
ソニー銀行住宅ローンの金利は優遇金利に幅を持たせていませんので、審査結果によって金利が変わることはありません。
審査に通過すれば必ず上記金利が適用されるのです。
審査に通過できても、予想外に高い金利が適用されてしまうと返済計画自体を見直さなければならなくなってしまいます。
ソニー銀行住宅ローンならそのような心配をする必要もありません。
ソニー銀行住宅ローンの金利タイプの特徴
ソニー銀行住宅ローンでは、
- 「変動金利」と「固定金利」
- 「セレクト住宅ローン」と「住宅ローン」
を組み合わせて商品を提供しています。
セレクト住宅ローンと住宅ローンの違い
セレクト住宅ローンと住宅ローンの違いを端的に説明すると、
- セレクト住宅ローン…金利が低い商品
- 住宅ローン…手数料が低い商品
だといえます。
その他、固定金利を選択した場合の固定期間が異なります。
固定セレクト住宅ローン | 10・15・20年から選択可 |
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住宅ローン | 2・3・5・7・10・15・20・20年超から選択可 |
ソニー銀行住宅ローンの金利タイプの特徴
【変動セレクト住宅ローン】
- 業界でもトップクラスの低金利
- とにかく返済額を抑えたい人に向いている
変動金利で借り入れをしたい人におすすめです。
【固定セレクト住宅ローン】
- 当初の固定金利を抑えたい人に向いている
- 固定セレクトは当初の金利は低いが固定期間が終了すると次に適用される金利は変動金利でも固定金利でも高くなってしまう
当初10年間の優遇期間内に完済したい人におすすめです。
【住宅ローン(変動)】
- 事務手数料が4万4,000円で済む
- 金利的には変動セレクト住宅ローンの方が低い
初期費用を抑えたい人におすすめです。
【住宅ローン(固定)】
- 手数料が4万4,000円で済む
- 長期間の金利固定が可能
諸費用を抑えつつ、固定金利で長期間かけて返済していきたい人におすすめです。
また、ソニー銀行住宅ローンは、頭金を10%以上用意できればどの金利タイプでもさらに金利が引き下げられます。
金利タイプの変更
ソニー銀行住宅ローンは、いつでも好きなときに金利タイプを変更できます。
現在の金利が変動金利 | 変更手数料無料 |
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現在の金利が固定金利 | 【固定金利期間満了の場合】 手数料無料で変動金利か新たな固定金利に変更可 選択がない場合は変動金利が適用される 【固定金利期間中の場合】 変動金利か新たな固定金利に変更可能だが、金利の動向によって手数料がかかるケースもある |
固定金利期間中は金利プランの変更ができない住宅ローンが多いので、いつでも好きなときに金利プランが変更できるのは大きなメリットだといえます。
ただし、手数料がかかる場合もありますので、金利タイプ変更によって得られるメリットとよく比べてから手続きをした方がいいでしょう。
ソニー銀行住宅ローンの審査基準
次は、最も気になるソニー銀行住宅ローンの審査基準について確認していきましょう。
年齢
ソニー銀行住宅ローンは、申込時年齢20歳~64歳、完済時年齢84歳まで(ワイド団信加入の場合は80歳まで)の人が利用できます。
完済時年齢が84歳までと、他の住宅ローンと比べて高いのが特徴です。
ただ、大多数の人は65歳までには定年を迎えます。
住宅ローン審査では、完済時年齢が65歳を超えると徐々に審査に通過しにくくなるといわれます。
年収
ソニー銀行住宅ローンを利用できるのは、前年度年収400万円以上の人に限定されています。
自営業の人は、前年度の申告所得もしくは直近3期分の平均申告所得のいずれか低い方の所得が400万円以上あればOKです。
ネット銀行は保証会社を利用しないので、年収条件が厳しくなる傾向にあります。
それでも、もっと年収条件がゆるやかなネット銀行住宅ローンは多くありますから、ソニー銀行住宅ローンの年収条件はかなり厳しめだといえるでしょう。
見方を変えれば、年収条件が厳しくても、その分金利が低く充実したサービスが豊富な質の高い住宅ローンを提供しているともいえます。
職業
ソニー銀行住宅ローンは正社員のみを融資の対象としているので、派遣社員や契約社員は利用できません。
収入が年金のみの人、休職中や休職予定の人、また転職予定のある人も申し込みできません。
契約社員なら審査申込はOKというネット銀行が多くあることを考えると、やはり条件が厳しめだといえるでしょう。
休職理由が産休、育休の場合は、年収基準を満たしていればペアローンで申し込むことは可能です。
勤続年数
ソニー銀行住宅ローンは、勤続年数に関する条件を特に設けていません。
ただし、昨年あるいは今年転職した人は、
- 転職時に示された雇用契約書、採用通知書、本年度の年収見込証明書等収入金額が記載されている書類
- 転職後の給与明細・賞与明細
などを提出する必要があります。
健康状態
ソニー銀行住宅ローンを利用する際には、ソニー銀行が指定する団体信用生命保険に加入する必要があります。
団対信用生命保険に加入できない場合は住宅ローンを利用できません。
ただしソニー銀行住宅ローンでは、加入条件が一般の団信よりも緩やかなワイド団信も取り扱っています。
健康上の問題があって一般の団体信用生命保険に加入できなくても、ワイド団信に加入できれば問題ありません。
ワイド団信を取り扱っているネット銀行は非常に少ないので、健康に不安がある人にとっては非常に心強い存在だといえるでしょう。
ソニー銀行住宅ローンでワイド団信に加入すると、適用金利に0.2%上乗せされます。
多くの住宅ローンでは、ワイド団信への加入で金利を0.3%上乗せしていますから、ソニー銀行住宅ローンのワイド団信の上乗せ金利の0.2%はお得だといえます。
収入合算・ペアローン
ソニー銀行住宅ローンでは、収入合算の取扱いはありません。
ペアローンには対応していますが、二人ともソニー銀行の利用条件をクリアしている必要があります。
夫婦でペアローンを組む場合、それぞれが前年度年収400万円以上なければならないわけですから、少々ハードルは高めだといえるでしょう。
ちなみにソニー銀行住宅ローンでは、同性パートナーとのペアローンにも対応しています(指定書類の提出が条件)。
ソニー銀行住宅ローンの審査の流れ
ソニー銀行住宅ローンの審査の流れを、簡単にまとめてみました。
1.仮審査の申込
ソニー銀行公式ページの「住宅ローン仮審査申込」ボタンから申し込みをする
収入証明書や物件書類を準備しておくとスムーズに手続きが進みます。
2.仮審査の結果連絡
仮審査が完了するとソニー銀行からメールが届く
審査結果を確認してください。
3.本審査への申込
必要書類を整え、ソニー銀行に提出する
必要書類がソニー銀行に到着し次第、本審査が行われます。
4.本審査の結果連絡
本審査が完了するとメールで連絡が入る
サービスサイトで審査結果を確認したうえで、契約の手続きを進めていきます。
5.契約の手続き
電子契約で契約を行う
6.借り入れ
口座に借入金が入金され、指定された振込先に振込される
これで契約が成立します。
ソニー銀行住宅ローンの審査の難易度
ネット銀行の住宅ローン審査は、対面での手続きが一切ありません。
申込者の個別の状況は一切考慮されず、完全に書類のみで審査が進められますから、どうしても一般の銀行住宅ローンと比べて審査のハードルが高くなりがちです。
加えて、ソニー銀行住宅ローンには、
- 年収400万円以上
- 収入合算は取扱いなし
- 相手がソニー銀行の利用条件を満たしている場合のみペアローン可
などの条件がありますので、年収条件ギリギリの人にとっては審査の難易度はかなり高く感じるでしょう。
逆に、年収条件を満たしている人にとっては、ソニー銀行住宅ローンの審査難易度はそれほど厳しいものではないはずです。
審査難易度のことはそれほど気にせずに申し込みをしても問題はないでしょう。
ソニー銀行の住宅ローンはどんな人におすすめ?
ソニー銀行住宅ローンはどのような人に向いているか、解説していきます。
できるだけ返済額を抑えたい人
ソニー銀行住宅ローンの変動金利は業界最低水準で、金利タイプをいつでも自由に変更できます。
こまめに金利をチェックして常により有利な金利をキープできれば、総返済額を低く抑えられるでしょう。
頭金を10%以上用意できれば金利の引き下げ幅が大きくなる点も要チェックです。
またソニー銀行住宅ローンは、一部繰上げ返済、一括返済ともにいつでも1万円以上1円単位で返済でき、返済手数料もかかりません。
手数料無料で手軽に一括返済までできる住宅ローンは、かなり貴重だといえるでしょう。
保証の厚い団体信用生命保険に加入したい人
ソニー銀行住宅ローンは、団体信用生命保険の保証が厚いのが特徴です。
がんと診断された時点でローン残高が50%保証されるがん団信(がん50%保障特約付団信)が、基本の団信・ワイド団信に無料でついてきます。
その他、金利を上乗せすることで、以下の保証を付帯できます。
がん団信100 (がん100%保障特約付団信) |
金利上乗せ0.1% がんと診断されたらローン残高100%保証 がん診断給付金100万円 がん先進医療給付金通算1,000万円 上皮内がん・皮膚がん給付金50万円 |
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3大疾病団信 (3大疾病保障特約付団信) |
金利上乗せ0.2% がん団信100の保証内容に加え、急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態になった時の保証がプラスされる |
生活習慣病団信 (生活習慣病入院保障特約付団信) |
金利上乗せ0.2% がん団信100の保証内容に加え、短期(5日以上連続)、中期(31日以上連続)、長期(10種類の生活習慣病で継続して180日以上)の入院保証をプラス |
がん団信100は0.1%金利を上乗せしてでもつけておく価値はあります。
一人で住宅ローン手続きを進めるのが不安な人
金利の低いネット銀行の住宅ローンを利用したいけれど、自分だけで審査の手続きを進めるのは不安だと考える人は多くいます。
ソニー銀行住宅ローンはネット銀行の住宅ローンでありながら、対面での相談ができる点が大きなメリットです。
全国各地のソニー銀行の代理業者の各拠点で相談に乗ってもらうことも可能ですし、希望する場所までライフプランナーに来てもらうこともできます。
ソニー銀行に口座を持っていない人も気軽に相談できるので、大変心強いです。
ソニー銀行住宅ローンの審査に通過するコツ
ソニー銀行住宅ローンの審査に通過するコツをご紹介します。
条件をクリアしているか確認する
「安定継続した収入がある人」のように、年収条件が特に設定されていない住宅ローンだと、本当に自分が利用条件をクリアできているのかよく分かりません。
しかし、ソニー銀行住宅ローンは「年収400万円以上」と収入制限を設けており、これより年収が低ければ審査に通過することはまずありません。
まずは、自分が年収などの条件をしっかりクリアできているかを確認してください。
ソニー銀行住宅ローンは、他には特に厳しい条件は設けられていません。
正社員で年収400万円をクリアできていれば、審査に通過するのはそれほど難しいことではないでしょう。
頭金を用意する
一般的に、頭金を用意できる人は住宅ローンの利用や返済についてきちんとした計画を持っていると判断されるので、審査で有利になりやすいです。
ソニー銀行住宅ローンは、頭金を10%以上用意できる人に対して通常より低い金利を適用しています。
つまり、頭金を用意できるほど計画性のある人には、さらに低い金利を提示してでも積極的に融資したいのです。
ぜひソニー銀行住宅ローン利用したいというのであれば、10%以上の頭金を用意することをおすすめします。
おわりに
住宅ローンを選ぶときには、どうしての低金利の商品に目が行きがちです。
ですが、せっかく金利が低くても、諸費用や手数料が高ければ総返済額を大きく抑えることは難しいでしょう。
ソニー銀行住宅ローンは、業界トップクラスの低金利でありながら諸費用や手数料などが抑えられており、トータルコストが安く済む点が魅力です。
利用条件は厳しいですが、条件を満たしている人にとってはかなりお得だといえます。
住宅ローンにかかるコストをできるだけ抑えたい人は、ソニー銀行住宅ローンの利用をぜひ検討してみてください。