「家賃と住宅ローンはどっちがお得になるのかな…。」
引っ越しをしようと考えた際に、賃貸を借りるか住宅ローンを利用して物件を購入するのか、迷った方がいると思います。
一般的に、賃貸と持ち家を比較する際には金銭面だけが比較されていますが、実際にはそれ以外の部分が重要なポイントとなることが多いです。
今回の記事では、家賃と住宅ローンの違いについて解説したあとに、どちらがおすすめなのか解説します。
家賃と住宅ローンで迷っている方は是非参考にしてください。
【この記事でわかること】
- 家賃と住宅ローンの違い
- 家賃と住宅ローンのメリット・デメリット
- 家賃と住宅ローンはどちらがおすすめなのか
※本ページにはPRが含まれます。
Contents
家賃と住宅ローンの違いとは?
「家賃と住宅ローンの違いは知ってるよ!」という方もいるかもしれませんが、この2つの違いは奥が深いです。
基本的に、家賃と住宅ローンの違いと言うと、金銭面を思い浮かべる方が多いかと思います。
しかし、金銭面で言えばそこまで変わりはありません。
家賃と住宅ローンの決定的な違いとは、投資になるかならないかという点です。
賃貸を借りて住み続けたとしても、住んでいる家は自分の物にはなりませんよね。
しかし、住宅ローンを利用して購入した物件は永久的に自分のものになります。
住宅ローンを利用して購入した物件は、必要なくなったら売り払ってしまうことも可能です。
したがって、投資的な観点から考えると、住宅ローンを利用したほうが良いように思えますよね。
ただし、これだけが全てではないので、次は家賃と住宅ローンのメリット・デメリットについて紹介します。
家賃のメリット・デメリット
まずは、家賃のメリット・デメリットについて解説します。
家賃のメリット
家賃のメリットは以下の通りです。
- 気軽に引っ越すことができる
- 設備が故障しても、大家が修理してくれる
- 災害によって家を失っても自分で負担する必要がない
- 住宅ローンを支払わなくて良い
このようなメリットが挙げられます。
これらについて解説します。
気軽に引っ越すことができる
一番のメリットとしては、気軽に引っ越すことができるというポイントでしょう。
最初に借りた家はワンルームだったとして、結婚したらそのままというわけには行きません。
家族構成に合わせた広さの家を利用することができます。
その他にも、住民トラブルや転勤などによって住み続けることが難しくなることもありますよね。
そんなときでも賃貸であれば、すぐに引っ越すことができるので気分的にも楽でしょう。
設備が故障しても大家が修理してくれる
賃貸のメリットの2つ目は、設備が故障しても大家が修理してくれるという点です。
賃貸に取り付けられている設備は自分の物ではなく、大家の物なので故障したとしても大家が負担してくれることが大半です。
もちろん、設備が古くなってきたと感じたら、引っ越すことで解決することもできます。
災害によって家を失っても自分で負担する必要がない
設備が故障しても大家が修理してくれることと似ているかもしれませんが、災害によって自宅が崩壊したとしても損害を負担する必要がありません。
日本は地震や台風の多い国なので、毎年のように災害があります。
そのたびに自宅を修理するとなると、膨大なお金が必要になります。
そのお金を負担しなくていいというだけでもかなり安心することができますね!
住宅ローンを支払わなくて良い
住宅ローンは一度借りてしまうと、何十年も返済していかなければなりません。
毎月支払わなければなりませんし、利息もつくので負担に感じてしまう方も多いでしょう。
ただ、家賃を支払うという点で毎月お金を支払うことに変わりはありませんが、ローンという大きな責任を背負わなくて住むという点で安心ですね。
細かいですが、住宅を購入すると固定資産税やマンションの管理費用など様々なお金を支払わなければいけません。
その点でも家賃はお得になりますね。
家賃のデメリット
ここまで家賃のメリットについて解説してきましたが、もちろんデメリットもあります。
- 最終的に住宅ローンのほうが安くなることが多い
- 資産にならない
- 一生お金を払い続けなければならない
これらについて解説します。
最終的に住宅ローンのほうが安くなることが多い
賃貸の物件というのは、ひとり暮らしや少数世帯向けになっていることが多く、家族が多くいると物件が見つからないこともあります。
マンションを借りるときには、分譲マンションと比較されると思います。
分譲マンションと賃貸マンションでは、一月に支払う金額はほとんど変わりませんが、最終的には住宅ローンの金額のほうが安くなります。
なぜなら、住宅ローンは限度が決まっていますが、家賃というのは住んでいる間支払い続けなければならないからです。
長い目で見れば、住宅ローンよりも家賃が高くなってしまうことを覚えておきましょう。
資産にならない
住宅ローンを利用して購入した物件は、自分の資産になります。
しかし、家賃を支払うことは家を借りているだけなので、自分の物になることはありません。
いくら払っても、自分の物にならないので損をしていると感じる方もいるでしょう。
一生お金を払い続けなければならない
また、家賃は住んでいる間ずっと支払い続けなければなりません。
住宅ローンは大きな責任を背負う必要がありますが、最長でも35年でローンを支払いきってしまうことができます。
その後は家を住むために必要なお金が極端に減るというわけです。
働いているときであれば、家賃の困ることはないかもしれません。
しかし、定年退職をしたあとの老後でも支払い続けなければなりません。
老後まで考えて家賃のお金をためておく必要があります。
住宅ローンのメリット・デメリット
次は、住宅ローンのメリット・デメリットについて解説します。
住宅ローンのメリット
まずはメリットを確認しましょう。
- 新築に住むことができる
- 好きなようにカスタマイズできる
- ローンを返済しきったら居住費が必要ない
- 資産になる
これらについて解説します。
新築に住むことができる
持ち家のメリットとしては、購入した物件の質の高さでしょう。
基本的に住宅ローンを利用して購入する物件は、新築が多いのできれいな家に住みたいという方にとっては、最大のメリットとも言えるでしょう。
また、最新の建物にできるため耐震性能や省エネ対策などがしやすいです。
新しい住宅がいいのであれば、住宅ローンをおすすめします。
好きなようにカスタマイズできる
住宅ローンを利用して購入した物件は、自分の資産となるので、自分好みにカスタマイズすることも可能です。
一戸建てであれば、お金はかかってしまいますが好きなようにリフォームをすることもできますね。
土地ごと購入しているのであれば、家自体を建て替えてしまうこともできます。
自由にカスタマイズしたいという方にとっては最大のメリットかもしれません。
ローンを返済しきったら居住費が必要ない
家賃の場合には、支払いの終わりがないので老後厳しくなるということを紹介しましたね。
住宅ローンの場合には、長くても35年でローンを支払わなければいけないので、老後に家賃が必要になる心配がありません。
強いていえば、固定資産税や修理費は掛かりますが、それでも家賃がないと言うだけで気が楽でしょう。
最長でも35年なので、ご自身の年収によっては繰り上げ返済をして期間を縮めることも可能です!
資産になる
持ち家の最大のメリットとしては、資産になるという点です。
いざというときには、持ち家を貸し出したり、売り払ってしまったりと、お金に変えることができます。
もちろん、住宅ローンの費用を取り戻すことは難しいですが、それでも家賃を払い続けるよりはお得です。
また、住宅ローンには控除という制度もあり、最大400万円の税金を控除してもらうことができます。
住宅ローンのデメリット
家賃と同じように、住宅ローンにもデメリットはあります。
- 引っ越しが気軽にできない
- 設備が壊れたら自分のお金で治すしかない
- 売りたくても売れないということもある
これらについて解説します。
引っ越しが気軽にできない
住宅ローンを利用するということは、住宅を購入するということです。
持ち家を購入すると、転勤や近隣トラブルがあっても簡単には引っ越せないでしょう。
もちろん、引っ越すことはできますが、住宅ローンを支払いながら家賃も支払うことになってしまいます。
持ち家を売却しようと考えても、簡単に売れるわけではないので、かなりの手間になってしまうでしょう。
設備が壊れたら自分のお金で治すしかない
賃貸であれば、設備が壊れた場合にも、大家が費用を出してくれるので大きなデメリットはありませんでしたね。
しかし、一戸建てやマンションを購入したとなると、今度は自分が設備を治す側になるのです。
家が多ければ多いほど壊れた場合の負担額は大きくなってしまいます。
また、災害が起きてしまった際に家が崩れてしまえば、自分で負担することになります。
住宅ローンを利用して購入したのに、同じくらいの修理費が必要になると、生きていくことすら難しくなるかもしれません。
このようなデメリットも理解しておきましょう。
売りたくても売れないということもある
先程、住宅ローンを利用して購入した物件は資産になるので、売ることや貸すことも可能という風にお伝えしました。
確かに売ることも貸すことも可能なのですが、簡単に売れるとは思わないほうが良いでしょう。
たとえ売れたとしても、住宅ローンを返済しきれないこともありえます。
家賃と住宅ローンでは最終的にどのくらいの金額の差が出る?
家賃と住宅ローンでは最終的にどのくらいの金額の差が生じるのか気になりますよね。
ここでは、家賃と住宅ローンを利用し続けた場合の計算をします。
あくまでも例なので、実際には異なるかと思いますが、参考程度に御覧ください。
住宅ローンを利用する際に重要な、返済年数・金利は平均値を利用します。
- 返済年数:26年
- 金利:0.580%
こちらの数字を参考に計算していきましょう。
家賃 | 毎月返済額が家賃と同じ |
---|---|
7万円 | 2,260万円 |
8万円 | 2,316万円 |
9万円 | 2,605万円 |
10万円 | 2,895万円 |
11万円 | 3,185万円 |
12万円 | 3,474万円 |
13万円 | 3,764万円 |
14万円 | 4,053万円 |
15万円 | 4,343万円 |
20万円 | 5,790万円 |
このような計算結果になりました。
毎月の家賃が20万円の方は、26年間のローンを組んでいると、5,790万円の物件が購入できてしまうのです。
これを見ると、住宅ローンを利用したほうがよく思えますね。
金額だけじゃない!家賃と住宅ローンで確認するべきポイント
先程も紹介したとおり、家賃と住宅ローンのポイントは金額だけではありません。
住宅ローンを利用して物件を購入した際には、物件が資産として残ります。
26年間住宅ローンの費用20万円+金利を支払えば、資産が手に入ります。
しかし、同じように26年間、家賃を20万円支払ったとしても資産としては残りません。
売り払うことができると考えれば、住宅ローンのほうがお得でしょう。
家賃と住宅ローンのどちらが向いているのか判断する方法
ここまで、住宅ローンと家賃を比較してきました。
しかし、イマイチどちらが向いているのかわからないという方もいらっしゃると思います。
ここからは、物件を購入したほうがいい人と賃貸が向いている人を具体的に紹介します。
賃貸が向いている方
賃貸が向いている人は以下に当てはまる方です。
- 家族構成が定まっていない
- 転勤が多い
これらに当てはまる方は、賃貸を利用したほうがいいでしょう。
具体的には、ひとり暮らしの方や子供がまだいないという方におすすめです。
分譲マンションを購入して子供が5人になってしまったら、部屋がなくて困ってしまいます。
そのため、家族構成が定まるまでは賃貸を利用したほうが良いでしょう。
また、転勤を良くする方にとっても賃貸がおすすめです。
物件を購入したのに、転勤で住めなくなってしまっては意味がないですからね。
転勤する可能性が高いという方は、賃貸を利用しましょう。
物件を購入したほうがいい方
住宅ローンを利用して物件を購入するべき人は以下に当てはまる方です。
- 家族構成が定まっている
- 出勤・通学する場所が定まっている
- 資産が欲しい
賃貸を利用するべき人との対比になりますが、家族構成が定まっているのであれば、物件を購入してしまっても問題ないでしょう。
また、転勤の可能性が低いという方は、物件を購入したほうがお得になる可能性が高いです。
先程も言っている通り、物件を購入すると資産になるので、最終的にはお得になることが多いです。
自宅があるという安心感も得られるので、人生の幸福感も高まることでしょう。
家賃と住宅ローンの選び方は生活スタイルによって異なります
家賃と住宅ローンの違いについて理解していただけたでしょうか。
家賃と住宅ローンを利用するべき人というのは、人それぞれ異なっています。
自分の生活スタイルに合っている方を選択する必要があるでしょう。
また、家賃と住宅ローンそれぞれにメリット・デメリットがあるので、それもしっかりと理解して選択することをおすすめします。